資生堂のDXでは顧客情報の収集・活用の進化により顧客体験価値・顧客生涯価値の極大化を目指す
資生堂のDXで特徴的なのは、顧客情報の収集・活用の進化だと考えます。資生堂は、従来から顧客との接点で得られる「顧客の声」を全社的に収集・分析し、製品やサービスの改善などに生かすためのVOC(Voice of Customers)活動を発展させてきました。近年は、デジタル専任のPBP(パーソナルビューティーパートナー)が積極的に顧客へ発信して、顧客の反応を知ろうとする試みも始めています。
資生堂は、利益率の高い中・高価格帯の化粧品の販売や百貨店などの店舗での対面販売へ集中する方針を取っています。見える顧客を重視し、ネットを通した画像解析「顔パシャ」や店頭から申し込むDNA検査「Beauty DNA Program」などの技術や、顧客接点の情報を統合して会員サービスをOne ID化する「Beauty Key」の仕組みから、一人ひとりにパーソナライズした最適なケアを提案して、顧客体験価値の向上を目指しています。同時に、オムニチャネル化の実現により、顧客生涯価値の極大化を狙っています。
顧客情報の収集・活用に関して、資生堂のこれまでの取り組みと最近の動向・手法を図にまとめてみました(緑色は最近2年以内に追加された機能や活動、赤色はBeauty Keyの仕組みや効果を示します)。
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