リアル店舗企業がネット企業のショールームにならないためのオムニチャネル・リテイリング
本日の日経新聞に、ヤマダのベスト買収、アマゾンが押した山田会長の背中という記事が載りました。ヤマダの山田会長が「店舗がない地域の市場をアマゾンにとられている」と語っているように、アマゾンがヤマダ電機までも脅かすようになってきました。
米国では、リアル店舗はもっと情勢が悪くなっています。リアル店舗が、ネット企業のショールームになりつつある(ショールーミング)ことが問題になっているのです。スマホでバーコードを読み取ることで簡単に価格比較できるため、割高なリアル店舗では買わずにネットで買い物する利用者が増えているためです。
そこで、昨年ころから「オムニチャネル・リテイリング」というキーワードが聞かれるようになりました。ハーバード・ビジネス・レビュー2012年7月号の特集小売業は復活できるかの中のデジタルを取り込むリアル店舗の未来という文献の中で、リアル店舗がオムニチャネル戦略を取るべきと提唱されています。これまでも、リアル企業がネットにも店を出す「マルチチャンネル販売」はされてきましたが、オムニチャネル・リテイリングの考え方では、さらに、リアルとネットをシームレスにつなぎ、新たな購入体験をもたらすような設計(「買い物」をゼロから再設計)が必要というのです。
また、流通雑誌のチェーンストアエイジ 2012年5月15日号でも、オムニチャネル・リテーリングが特集されています。その特集の中で、米国小売業協会(NRF)のMobile Blueprintが紹介されていますが、そのNRFの資料の中のEvolution of Customer-Retailer Touch Pointsの図はオムニチャネル・リテーリングへの進化が分かりやすく表されています。
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