ロボットを活用したKiva Systemsの通販向け倉庫管理システム
今日は、Wired日本語版の再創刊号にも出ていたKiva Systemsの通販向け倉庫管理システムを取り上げます。以前どこかで読んだことはあったのですが、YouTubeの動画 "Robotic Distribution" を見て仕組みと有効性がよくわかりました。
Kiva Systemsの倉庫管理システムでは、ルンバのようなロボットが、倉庫の中を多数動き回って、ピッキングする人のところに商品を載せた棚を運んできてくれます。多数が同時に動くので、自動倉庫よりも効率がよさそうです。また、ロボットが直接商品を持ったりしないので、商品がロボットによって傷つけられることもないでしょう。自動倉庫の発想から言うとちょっとローテクな感じもしますが、通販向けの倉庫のシステムとしてとても期待できるシステムだと感じました。現に、米国では、トイザラスやザッポスなど、多くのネット販売企業で利用されているとのことです。
技術的な文献としては、IEEE Spectrumのサイトに、Three Engineers, Hundreds of Robots, One Warehouseという解説があります。IEEE Spectrumには、Warehouse Robots at Workという動画もあります。
人気のある商品はピッキングする場所に近いところに置くようにする、などの調整をしているとのこと。このような制御は既に自動倉庫でもおこなっている仕組みでしょう。ユニークなのは、中央コンピュータ(自律分散型ではなさそう)が、多数のロボットをぶつからないで動かすなどのトラフィック制御をしていることです。ロボットは、棚を運んでいない時には、棚の下をくぐって動くことができるなど、かなり自由な動きができるようです。
[追記] (2011/8/13)
日本でも、ジー・イー・エヌという北九州の物流システム開発企業が、AGV(無人搬送車)を開発中とのこと。日経産業新聞2011/8/9で紹介されていました。AGVの隊列運行制御の動画があります。こちらは、自律走行で、相互に情報をやりとりして動作するようです。
[追記] (2012/3/27)
アマゾンが、Kiva Systemsを買収することを発表しました。
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