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April 27, 2011

ライブドア時代の堀江氏(ホリエモン)のビジネス面の稚拙さと事件との関係

 昨日、ライブドア元社長の堀江貴文被告の懲役2年6月の実刑が確定しました。最高裁が上告棄却したためです。ITmediaのニュースなどで報道されています。彼は、逮捕されても反省せず、一貫して自らの無罪を主張し、検察の悪口に終始していて、私は見苦しく感じていました。

 なお、私は以前から、ライブドアと堀江氏を批判してきました。
  ・大学教育から見たホリエモン (2006年1月、逮捕直後)
  ・ライブドアはすごい会社なのか? (2005年3月、逮捕前)

 犯罪の面以外にも、ビジネス面の稚拙さを私は強く感じていました。彼のビジネス面での誤りは、コリンズのビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階の中で指摘されている典型的な衰退企業の五段階の中の第一~第三段階がよく当てはまると思います。いろいろな衰退事例の中でも、時にひどい事例(経営方法)だったと思います。

・第一段階:成功から生まれる傲慢
 ワンマン経営。堀江氏がライブドア時代に執筆した本を読めば、彼の傲慢さがうかがえます。

・第二段階:規律なき拡大路線
 やみくもに買収を続けて企業を大きくし、株価総額を膨らませるためのテクニックとして株式分割を繰り返した。

・第三段階:リスクと問題の否認
 自分の方針に問題があることを認めようとせず、粉飾の罪を侵すリスクをとってでも企業価値を大きく見せようとした。

 関連して、刑事事件で裁判中の被告を出演させたり雑誌に執筆させていたマスコミの姿勢も問題だと感じています。

 私は来年春に、拙著eビジネスの教科書を改版(現在は第三版で、次は第四版の予定)する予定ですが、その中でこの事件のことも加えようと思っています。ベンチャーであっても、最低限のビジネス倫理は必要です。そうでないと、多くの人に迷惑をかけます。こんな事件がまた起こってはいけませんので。

[追記] (2011/8/13)
 慶應大学ビジネススクールの小幡氏は、冷静に考えれば、堀江氏が後世に与えた影響は限定的という分析の中で、「決算を粉飾するのは許されない罪です。堀江氏のしたことは悪くないという意見はやはり正しいものとは言えないでしょう。(中略) 最高裁によって実刑が確定したわけですし、この点をもうそろそろ冷静に受け止める。そして、ライブドア事件や堀江氏に対する感情的な議論には終止符を打つべきではないでしょうか。」と主張されています。私も同感です。

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April 15, 2011

原発を電力会社に安全に運営してもらうための制度案

 今回の震災で、電力会社の経営者や本社社員が、原子力発電所の安全管理を、「他人ごと」のように考えていることがよく分かりました。「利益率を高めるための発電方法」くらいにしか考えていないように思われます。そのため、電力会社の経営者や全社員に、原発の安全性を「自分ごと」として考えてもらう制度を検討したほうがいいと思います。例えば、電力会社の研修施設を原発の近くに設けてもらう制度などを検討すべきです。

 つまり、技術面や数値的規制のような制度だけでなく、電力会社の経営者や全社員が原発の安全性を「自分ごと」として感じてもらえるような制度が望まれると思います。もし東京電力が福島原発を「自分ごと」として考えていれば、日本共産党 吉井英勝議員の警告を受けいれて、事前に対策を打っていたと思います。

 また、時事通信社が今週報道したニュースですが、東電から福島原発を分離して公的資金で清算会社という案が政府・民主で考えられているとのことです。このような後始末の方法は問題です。今後原発で事故が起きても政府が助けてくれて電力会社はほぼ無傷でいられる、というように他の電力会社が考えてしまうと、安全管理が十分に行われない恐れがあります。

 電力会社は、ほぼ地域独占に近い事業をさせてもらっているわけですから、社会的な問題を起こさないよう、十分慎重な安全管理をしてもらわないと困ります。現状の発電事情では、まだ当面は原子力発電に頼らなければならないでしょうから、電力会社に原発の安全性をより重視してもらうための制度が必要なのです。

[追記] (2011/8/21)

 電力会社の体質変革のための制度案(朝日新聞「声」への投稿の補足) というエントリーの中で、ここでの提案を詳細化しました。
 電力会社の研修施設を原発の近くに設けてもらう制度の詳細は、次の通り。
 ①稼働中の原発のすぐ近く(例えば1km以内)に電力会社の研修施設を建設。
 ②交代で電力会社の役員を含む全社員に毎年2泊以上、研修施設での研修を義務付ける。
 ③万が一、原発が非常事態に陥った場合、そこで研修中の社員らが必要に応じて原発内の作業を行う。

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April 06, 2011

今月のダイヤモンド・ハーバード・ビジネス・レビューの特集は「ソーシャル・メディア戦略論」

 今月(2011年4月)のダイヤモンド・ハーバード・ビジネス・レビューの特集は、ソーシャル・メディア戦略論でした。HBRの特集にソーシャル・メディアが取り上げられたことに驚いた人も多いと思います。

 しかし、昨年あたりから、経営やマーケティングにソーシャルメディアをどう活かすかについて、話題になってきていました。例えば、次のようなBusinessweekの記事があります。
経営大学院が続々ソーシャルメディア講座を開講(2010.8)
Twitterやfacebookをビジネスにどう生かす、米国でソーシャルメディア「責任者」が急増(2010.7)

 また、昨年出版されたコトラーのマーケティング 3.0という本のテーマも、ソーシャルでした。コトラーは、ソーシャル・メディアの時代においては、ブランドはもう企業のものではなくなり消費者のものになる、というような考え方の転換が必要になると唱えています。マーケティングにおいても、ソーシャル・メディアの流れは無視できないものになってきました。

 そのようにソーシャルメディアが重要になってきたため、経営学部などの学部で、経営やマーケティングへのソーシャルメディアの活かし方やそのための基本的な考え方を、教えなければならない時代になってきたのです。

 関連して、私のソーシャルメディアのページを、本日更新しました。SNSやミニブログの話題を追加したり、マーケティングへの活用事例を増やしたりしました。情報量は多いですが、自分でも整理が十分ではないと思います。ですが、関心ある方は是非ご覧ください。

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