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March 09, 2011

ネットカンニング事件を防ぐための方法

 今回のネットカンニング事件(京都大学などで入試中に試験問題の内容をネットに投稿し解答をもらった事件)について、私が感じているのは次の2点です。

1. 試験監督のノウハウの問題
 まず、試験での不正を防止するためのノウハウについてです。自分が試験監督してきた経験からいって、試験中に両手とも机の上に出している受験生がほとんど(9割かそれ以上)です。ですので、片手しか机の上に出していない受験生(1割程度)を特に注意すればいいでしょう。試験監督が時々真横でしばらく立ち止まったりすれば、携帯電話を使った不正はしにくいでしょう。また、何列か離れた横のほうから注意して見ると、変な動きをしていれば分かると思います。なお、両手を机の上に出しているかどうかは、小さな教室(50人程度)であれば教壇の上からだいたいの受験生について分かります。もっと大きな教室でも、10メートルくらい近づけば分かります。
 その他試験監督が気を付けるべき点としては、受験生に監督方法のパターンを読まれることです。何分かごとに回ってくる、といったことが分かってしまうと、不正がしやすいでしょう。また、時には、一人の監督官が回った直後に別な監督官が静かに回るようにするといった陽動作戦で、不正を見つけるようにしてもいいでしょう。
 このように、単に人数を増やせばいいのでなく、監督方法を工夫すべきでしょう。大学関係者間でこのようなノウハウを共有するような場が望まれます。
 個人的には、犯人を犯罪者にするのは反対です。落とすだけで十分だと思います。やはり試験監督方法に問題(少なくとも改善の余地)があったわけですから、京大が警察沙汰にしたのは望ましくないと思います。被害届を取下げてもらいたいです。

2. ネットのサービスを学生にどのように利用させるかの問題
 これまでも、Yahoo知恵袋やOKWaveなどのQ&Aサイトに、大学や高校の宿題らしきものが多く見受けられていました。このようなQ&Aサイトを使えば、親切な人に教えてもらえることを学生は分かりだしました。今回の事件から、それはさらに広まるかもしれません。また、英訳や和訳にネットの自動翻訳を利用する学生も少なくありません。問題なのは、英訳・和訳などの宿題を全く自分で辞書を引いたり考えたりせずに、解答を得られるようになったことです。便利なネットのサービスが学力低下につながるのです。
 望ましくは、Q&Aサイトにルールをもうけてもらう(質問の丸投げはだめで、分からないところのみ質問するとか、答える側もヒントを出すだけにする等)ことです。なお、日経産業新聞2011/3/1の3面によれば、OKWaveは、約2年前まで、教科書や問題集の解答を求める質問を禁止していたとのことで、今回の事件を受けて「同分野を中心に、サイトの見回りをより一層強化する」とのこと。Yahoo知恵袋にもこのような対応を期待したいです。
 なお、教員側も、自分の出した課題がQ&Aサイトで質問されていないかをチェックしたほうがいいでしょう。私は、コピペルナーというコピペ検出ソフトを使ったこともありますが、自分の出した課題やレポートについてQ&Aサイトが利用されていないかも今後時々チェックしたいと思います。

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