ツイッターを顧客サービスに利用する米国企業
以前、Twitter(ツイッター)のメディア論・マーケティング活用という記事の中で書きましたが、ツイッターを企業がマーケティングの手段として使うのには、私はそれほど関心はありません。リアルタイムでプロモーションを打ったり、その反応を知ることができますし、新しいもの好き(イノベーターやアーリーアダプタ)を狙う撃ちできる点で、広告/マーケティング業界の人達にとっては、たまらないメディアでしょう。ですが、そのような使い方は、主に暇人向けです。
私が最近注目しているのは、ツイッターを顧客サービスに利用する使い方です。
昨日夜のテレビ東京のWBSの特集で、ツイッターを顧客サービスに利用しているジェットブルー航空やザッポスの様子が報道されていました。ジェットブルーでツイッターを利用した顧客コミュニケーションのマネージャー曰く、「ツイッターを使い始めて、客が本当に必要な情報を与えていなかったことに気付いた。」同様にツイッターを顧客サービスに利用しているザッポスのカスタマーサービス部門担当者曰く、「ピラミッドのような効果がある。対応に満足した客がつぶやけばフォロワーにどんどん伝わり、一つのつぶやきが数千もの人に広がる。」このようなことが重要だと私は思います。
ツイッターは電子掲示板や電話よりもずっとゆるいメディアなので、多くの利用者はそれほど困窮しているわけではなく、「助けてくれればうれしいなあ」といった気持ちなのでしょう。または、「愚痴」レベルかもしれません。このような顧客からのつぶやきに対して企業がしっかりと対応することで、利用者の期待以上の返答となり、顧客の満足度の極大化につながり、それがツイッターを通して他の利用者にも伝わってクチコミでその企業の評価があがる、というようなプラス面が期待できます。そのような効果を狙って、米国では顧客サービスに利用されているのでしょう。日本ではまだまだですが、今後このような使い方をする企業がでてくることでしょう。
なお、本荘修二さんのダイヤモンドオンラインの連載記事ツイッター+αのつぶやき企業戦略の中に、ジェットブルー航空やザッポスの例が詳しく載っています。本荘修二さんのブログもあります。
私はまだ入手していませんが、ビジネス・ツイッターという本にも、ジェットブルー航空の事例が載っているようです。
顧客の苦情を拾って組織的な対応を行なう活動は「VOC(Voice of Customers)活動」と呼ばれ、日本でも取り組んでいる企業は少なくありませんが、その活動では何週間か何ヶ月かかけて、対応を検討します。それに対して、ツイッターはリアルタイムです。苦情以外に、顧客の「愚痴」や「素朴な疑問」などを聞いて、すばやく対応するのに適しそうです。ただし、サポート担当者へある程度の権限委譲は必要でしょう。
東急ハンズのコレカモネットは、東急ハンズでは1人の社員だけでツイッター対応していたため、全ての質問に答えることができなくて、このような自動化(カモ型在庫検索ロボット)の仕組みを導入したようです。しかし、上記の米国の事例のように、人間が丁寧に対応したほうが大きな効果を得られると私は感じています。
来月、「eビジネスの教科書(第三版)」が出ますが、入稿は1月だったため、ツイッターを顧客サービスに利用する話題は入れることができませんでした。

![幡鎌 博: eビジネスの教科書[第四版]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51Nmj8O4PrL._SL75_.jpg)


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