週刊ダイヤモンド「FREEの正体」やフリーミアム戦略についてなど
今週月曜に出た週刊ダイヤモンド2010.3.13号の特集は、「FREEの正体」でした。これは、このブログで以前紹介したクリス・アンダーソン「フリー 無料からお金を生みだす新戦略」の本の内容をベースに、最近の例などを使って解説した特集記事です。クリス・アンダーソンの本を読まなくても、おおまかなことは分かりますので、フリーミアム戦略などに関心のある方にはお勧めです。また、その本を補う内容にもなっていると思いますので、その本に関心を持たれた人にもお勧めです。
なお、この雑誌の特集のクリス・アンダーソンへのインタビュー記事とだいたい同じ内容が、ダイヤモンドオンライン上の独占インタビュー!『FREE』著者のクリス・アンダーソンが語る「無料経済を勝ち抜く企業と個人の条件」というページに載っています。また、この特集の取材内容メモ・インタビュー書き起こしメモもネットに公開されています。
この雑誌の特集のp.39に、クリス・アンダーソンの本の内容を発売時に2週間だけネットで無料で公開した経緯についてNHK出版の担当者にインタビューしていますが、もっと詳しいインタビュー内容が、日経ネットマーケティグのサイトに書籍「フリー」ヒットの背景、1万人への無料公開がクチコミのフックにという記事で公開されています。
今週水曜のNHKのクローズアップ現代も、無料ビジネスを取り上げていました。ビジネス面だけでなく、予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」という本を書いたデューク大学のダン・アリエリーの研究から、「無料」が消費者を異常に惹きつける現象を紹介していて、これはこれで為になる内容でしょう。
私の感想としては、フリーミアムは主にネットのサービスで可能となる戦略でしょう。ただし、「規模の経済」によって成り立つ戦略ですので、十分な利用者を集めることが必要条件です。中途半端ではだめでしょう。従来の何千倍という利用者を集めることで、5%だけが有料ユーザーでも、従来の 1/10 程度の利用料ですませるようなビジネスモデルにしないといけないでしょう。規模の経済で限界コストが下がることで、95%の無料ユーザー分のコスト(変動費)については、利用料は取らなくても、広告収入などでカバーできることが必要でしょう。また、多くの無料ユーザーを集めることで、彼らが広告媒体になってくれることも期待できますので、広告支出を減らせることにもなります。そのように、フリーミアムの企画立案は、とても戦略的に考える必要があります。
[追記 3/15]
書籍をネットで無償公開する動きについての記事を追加しておきます。
・書籍丸ごと“タダ読み”サイトが人気(iza、3/7)
・文春新書が『ネットの炎上力』の「読みどころ」を無料公開(JCAST、3/15)

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