コピペルナー(コピペ検出ソフト)を使ってみました
私が秋学期に担当している「e-ビジネス」の授業では、毎年レポートを提出させて、成績を付けていますが、今年度は紙でなくWordファイルを提出させて、コピペルナーというコピペ(レポート等へネット上で調べたものをコピー&ペースト)の検出ソフトにかけてみました。このソフトは、ITmediaのニュースなどで紹介されていましたが、金沢工業大学の杉光一成教授が考案したものをアンクが商品化したもので、実際に教育現場でコピペに悩んでおられた経験から考案されたものということだったので、先々月に発表されたのち、すぐに購入しました。そして、昨日と今日とでコピペルナーを使いながら、レポートを採点しました。
コピペルナーを利用する上で、まず検索キーワードを指定します。これは、レポート課題について、学生が検索しそうなキーワードを列挙(5つまで)することで、そのキーワードでコピペルナーがWebを検索して、比較する文書をダウンロードしておくためです。そして、Webからのダウンロードが終わったのち、学生が提出したレポートファイルとの文書比較(コピペ判定)が行われます。Webからのダウンロードに時間がかかりました(5キーワードの50文書で約40分)が、97個のレポートのコピペ判定は約3分で終わりました。
このような仕組みなので、レポート課題のテーマがとても広い(例えば、「最近の経済ニュースから1つ選び、...」)と、全体で共通のキーワードを指定したマルチチェッカー(複数のファイルを同時に判定)ができません。それぞれのレポート内容に応じて(または、グループ分けした上で)、キーワードを入力しなければならなくなり、使いづらくなります。コピペルナーを有効利用するためには、レポート課題はテーマを絞ったほうがいいでしょう。
コピペ判定の結果は、それぞれのレポート毎にコピペ割合という値が計算され、その値の大きな順に一覧表示され、その一覧からレポートを選んでクリックすると、その文書のどの部分がコピペかを色で示してくれます。私が使った結果では、コピペ割合が6割以上のものがいくつかあり、これらの詳細を見てみるとほとんどの部分がコピペでした。また、コピペ割合が2割程度でも、文章の細かなところを少しずつ変えているだけで、内容はほとんどコピペのものがありました。ですので、コピペ割合が数割程度でも、詳しく確認したほうがいいでしょう。
私は、「レポートが提出された後、コピペルナーにかけますよ」と事前に学生に伝えておきました。このようなことを言うだけでも、コピペをある程度防止できるかもしれません。
あまり詳しく書いてしまうと、学生に研究されてしまい、「コピペルナーに発見されないコピペのしかた」というような書き込みが2ちゃんねるに載ってしまうかもしれないので、この程度にしておきます。
Comments
コピペがチェックできるソフトがあるのですね。
無料でいいものがあればもっといいですね。
しかしいい情報ありがとうございます
Posted by: 飯沼祐志 | February 09, 2013 04:35 AM