« December 2009 | Main | February 2010 »

January 27, 2010

先週、オーストラリアに行ってきました

 先週、メルボルン大学にて、1/21-22に開催されたPacific Rim Innovation Conference 2010という国際カンファレンスに参加してきました。欧米にはかなり行っていますが、南半球に行くのは初めてでした。

 私の発表は、What Can Substitute for the Patent System?というタイトルの論文でした。国内でも、特許制度を全く異なる制度に置き換えるべきというと、かなり変人扱いされますが、海外ではどうかなと、思い切ってこんなタイトルで発表してきました。この国際カンファレンスでも、patent reform といったキーワードはよく出てきて、数名の人からはsubstitute という単語も聞かれましたので、特許制度の問題の大きさ(オープンイノベーションやオープンソースの時代に、特許制度は合わなくなっている)を感じている人は少なくないようでした。しかし、私の発表は、具体性がなさすぎたのと、発表があまりうまくできなかったため、あまりアピールできませんでした。次の発表に活かしたいと思います。

 ところで、先週のオーストラリアは、とても暑くて、1/21-22はメルボルンで30度以上でした。また、23日にトランジットでシドニーに立ち寄りましたが、なんと41度にまで気温が上がりました。シドニーオペラハウスまで近くの駅から5分くらい炎天下の中を歩いたのですが、それだけでフラフラしました。

 次の写真は、メルボルンに着いた日(20日)の夜に、Federation Square の中にあるBMW Edgeというホールの中で撮った写真です。その日の夜は、弦楽四重奏のTinalley String Quartetのコンサートがあり、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲などを楽しめました。そのカルテットは、1stVn だけ日本人でした。主にニューヨークで活躍している二宮綾野という若い人で、とてもうまかったです。このホールは、なんと南側(南半球なので日が当たらない側)がガラス張りで、すぐ外は川が流れていて、緑豊かで、半分野外ホールのようでした。まるで借景のようで、だんたんと日が暮れてゆくのが分かり心地よかったです。外は静かなので、防音はさほどしていないようで、演奏の途中に野鳥のさえずりも聴こえました。日本でも、六本木にあるオフィス設計ホールという小ホール(室内楽がよく開催されている)が、ガラス張りのホールのようですが、そのオフィス設計ホールは高層階にあって、外はビルが見えるという環境のようです。私としては、このBMW Edgeというホールがとても気に入りました。

1

| | Comments (0) | TrackBack (0)

January 07, 2010

セブン&アイ・ホールディングスの「流通クラウドポータル」構想

 はや1月7日となりましたが、新年おめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 最近とても驚いたのは、セブン&アイ・ホールディングスの「流通クラウドポータル」構想です。先月、セブンネットショッピング開設の発表の中で述べられていたものでしたが、見落としていました。昨日の日経産業新聞の1面の「クラウドが拓く」で紹介されていて気がつきました。

 先月のセブンネットショッピング開設のニュース(「セブンアンドワイ株式会社」を「株式会社セブンネットショッピング」に社名変更し本格的にネット展開)は、事前に発表があったので、さほど驚きませんでした。ただし、その発表の中で、こだわり専門店というページを設け、その中には同社と提携した32店舗が出店している、という話は少し気になりました。こだわり専門店を入れることなどで、ショッピングサイトでの取り扱い商品を2011年末に1000万アイテムまで増やす計画(取引企業数も5倍に増やす計画)とのことです。つまり、モールビジネスのような感じで出店社を募ることで、よりロングテールなサイトにしていこうという姿勢が見えます。

 セブンネットショッピングの先月の発表の中で、「流通クラウドポータル」構想について、次のように述べられています。

セブンネットショッピングは、あらゆるパートナーと業界の垣根を越え、それぞれが持つ資産やノウハウを共有し合い、新たな価値を創造していくためのインフラとなることを目指しています。将来的にはお客様だけではなく、メディアパートナー、コンテンツプロバイダー、メーカー・生産者、グループ事業会社をつなぐ、全方位のインフラを構築していきます。

 「インフラ」というのは、ITのインフラだけでなく、楽天やアマゾンのようなネットモールが提供している物流・決済・マーケティングのインフラを含むようです。ただし、ネットに関しては、ヤフーとの連携をうたっていることから、自分で全て行うことは考えていないのでしょう。

 セブンネットショッピングのインフラを利用した連携の例として、エイベックスとのコンテンツ連携のことが昨日の日経産業新聞の記事に出ていました。

すでにエイベックス・グループ・ホールディングスに、物流網や決済システムなどを提供することで合意。同社から所属歌手のキャラクター商品の企画提案を受けて生産委託先を紹介したり、ネットで販売した時の販売情報を共有したりすることも検討している。

 メーカー連携戦略として、「ネットをテストマーケティングの場」とするといった話も出てきます。ネットでは、クリックストリームを分析することで、いち早く消費者の関心がつかめるためでしょう。

 このように、セブンネットショッピングは、単に「一つのスーパーが大きなネットショップを開いた」ということ以上の大きな意味を持っていると思います。今後の展開が気になるところです。また、現在、eビジネスの教科書を改版しているところですが、このセブンネットショッピングの話も加えたいと思います。

 最近の私の研究状況ですが、先月、日本知財学会誌 Vol.6, No.1 に「サービスイノベーション促進のための新たな知的財産権の提案」という論文が載りました。最初、2008年3月に投稿した論文ですが、査読を通るのに1年半かかり、さらに論文誌発行まで3カ月かかりました。やっと、という感じです。
 今月後半には、メルボルン大で開かれる Pacific Rim Innovation Conference 2010 という国際カンファレンスで発表予定です。こちらの発表の準備もしなければならないため、現在はとても忙しいです。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

« December 2009 | Main | February 2010 »