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March 31, 2009

クチコミマーケティング事例(食品業界・化粧品業界など)

 昨年8月のエントリーの続きですが、SNS・ブログ等のコミュニティサイトを利用したクチコミマーケティング事例をCGMのページに追加しました。

 事例が多くなったので、業種別に分けてみましたが、特に、食品業界や化粧品業界でクチコミマーケティング活用が増えてきたのが分かります。

 食品では話題性が重要なのでしょう。SNSを利用して利用者によって商品企画をしてもらったり、考案したレシピを投稿してもらう企画も一般的になってきました。

 化粧品は、一度その人にあった化粧品にブラッドスイッチしてもらうことができれば、永く使ってもらえるわけです。一方向的なCMよりも、他の利用者の意見を参考にして選んでもらうことで失敗も少なくなるわけです。そのためクチコミが重要になるのでしょう。

 また、企業内のCGM活用も情報をかなり加えました。企業内でSNSやブログを活用する例も多くなりました。

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March 19, 2009

最近のSNS事情

 最近のSNS事情を少しまとめました。特に注目すべきは、グリーとドコモでしょう。

・携帯向けSNSのグリーですが、2008年12月の会員数は約800万人になり、2009年2月にモバイルで月間アクセス数が100億ページビューに達したりと、勢いがあります。アバター付きでゲームを充実させるなど、モバゲーと競っている感じです。

・今月から、NTTドコモがドコモコミュニティというSNSを提供し始めました。家族や近い友人との連絡向けのようです。そのため、公開範囲は「自分だけ」「友達まで」「友達の友達まで」と3段階で設定。「友達の友達まで」という設定はおもしろいです。直接の友達が知っている人ならば安全だろう、ということでしょう。

 どんなSNSがあるかですが、Internet Watchのリンク集オンラインコミュニケーションの定番!こんなにありますSNSというページに主なSNSが載っています。私のCGMのページにも、いろいろなSNSを載せています。最近見つけたSNSナビには、さらに多くのSNSが載っています。すごい数です。

 おもしろいSNSとして、互いに慰め合うようなSNSがあります。

みんなでヘコむ「リグレト」は、見知らぬ人になぐさめられるSNS。ITmediaに紹介記事があります。ユーザインタフェースもおもしろいです。みんなの“ヘコみ”が書かれたたくさんの水色の吹き出しが、ふよふよと浮くような感じで並んでいて、吹き出しをクリックすると「なぐさめる」フォームに書き込みができます。なぐさめてもらった人に「ありがとうを送る」ことができ、ありがとうを送るとサイトから消えるとのこと。

非モテSNSは、もてない人向けのSNS。次のようなルールがあります。
 <ルール1>恋人出来たら即退会シル!
 <ルール2>日記は基本的に「非モテな悲惨話」縛り!
 英Timesで紹介されたということです。海外の人からはオタク的な文化に映ったのでしょう。

 女性向けのSNSもいろいろできています。

ウェブカレは、“2次元彼氏”と恋愛できるSNS。ITmediaに紹介記事があります。2カ月で会員が6万人突破とのこと。

プーペガールは、ファッションがテーマの女性向けSNS。アバターの着せ替え以外に、ユーザー自身が購入した服飾品を写真に撮って投稿でき、「プペとも」を作れるSNS。海外からの利用者もいるようです。おしゃれなSNSなので、ルイ・ヴィトンやコーセーとのタイアップ企画も行われています。

 その他、カラオケ店と連携するSNS、塾の生徒間で交流するSNS、ぬいぐるみ連動型SNS、総務SNS、中高年向けSNSなど、様々なSNSができています。

 ところで、本日は本学湘南校舎の卒業式でした。卒業したみなさん、おめでとうございました。

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March 16, 2009

「eビジネス/eコマースの動向と技術」のページを更新中

 eビジネス/eコマースの動向と技術の9つのページを現在更新作業中です。本日、BtoCと、Web 2.0的な技術の動向のページを更新しました。

 いろいろと追加・更新しましたが、「BtoC」には、モバイルECと、海外向けネット販売の項目を追加しました。この分野は、昨年あたりから関心の高まっている分野ですので。

 「Web 2.0的な技術の動向」では、レコメンドの事例がとても増えたので業界別に並べ替えました。どの業界のサイトでレコメンドが行われているかを、一目で分かるようにしました。

 もう2つのページ(ネット広告/マーケティング、CGM)は、今月末か来月初めまでには更新を終える予定です。

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March 14, 2009

ヤマト運輸のサービスイノベーション

 サービスイノベーションを継続的に創造している企業を1社あげろと言われれば、私は「ヤマト運輸」をあげます。

 サービス産業生産性協議会が、ハイ・サービス日本300選(来週月曜に開かれるサービス産業生産性協議会「SPRINGシンポジウム」2009で詳細を聞けます)を選んだりしていて、いろいろな事例を知ることはできますが、一番のベストプラクティスをよく知ることも重要です。

 ヤマト運輸のイノベーションとしては、まず個人向けの宅配の分野でいろいろなサービスを開発したのが有名です。
 ・クール宅急便、往復宅急便、時間帯お届けサービス
 ・宅急便 メール通知サービス(2002年2月)
 ・宅急便 お届け通知サービス(2004年7月)
 ・e-お知らせシリーズ、宅配ロッカー発送サービス(2005年11月)
 ・店頭受取りサービス (2006年2月)
 ・会員専用の端末コンビニ導入(2008年2月)

 宅配する商品を広げるためのビジネスとしては、まず、ネット書店にも早くから参入しました。ブックサービスというサービスでは、注文された後に出版社を回って本を集荷して、早くしかも効率よく届けようとするサービスでした。ただし、2007年4月から筆頭株主は栗田出版販売へ変更になっています。
 その他BtoCでは、nekore(ファッション雑誌deお買い物)という買い物代行サービスも行っています。雑誌に載っている商品などを代行して購入してくれるサービスです。その発展形として、間もなく「クロネコお使い便」の提供を始めるようです。

 ネットショップやネットスーパーの裏方のビジネスもしています。ネットショップに対してのToday Shopping Service (TSS) は、24時間365日稼動のオートメション化された倉庫システム「オートピックファクトリー」に商品をあらかじめ預けおくと、注文したその日に出荷するというサービス。日経ネットマーケティング2008年12月号によると、マルイウェブチャネルが利用しているそうです。
 ネットスーパーに関しても、昨年ネットスーパーサポートサービスを開始しています。
 通販のネット決済の代行も行っています。(これは、日通や佐川も行っていますが)

 BtoB(企業間)では、ヤマトインポートダイレクトという海外の生産拠点から国内の店舗まで商品をダイレクトに輸送するサービスを今年1月から始めています。危機管理向けサービスとしては、リコール代行サービスを2007年8月に始めています。
 また、ヤマトオートワークスは、ヤマト運輸グループのトラック整備会社ですが、24時間稼働の整備工場を持つことで、顧客から預かった車両を夜のうちに整備が可能で、顧客の車両の稼働率を落とさないようにできるという強みを持っています。

 このように各種のサービスイノベーションを継続的に生んでいますが、そのためには組織的な取り組みが必要です。ヤマト運輸は、サービス企業の中では珍しく、組織的なイノベーションマネジメントができていると感じています。この辺りは、日経情報ストラテジー2008年8月号の「主張するCIO ヤマト運輸 金森均氏」というインタビュー記事でうかがい知ることができます。一部、引用します。

 新サービス開発で我々が一番考えなければならないのは、「こういうのがあったらいいな」とか、「お客様が喜ぶだろうな」という気づきです。全員が感度を上げて徹底して追求しなければならないのです。時には今あるサービスについても考え直す必要に迫られます。
 こうして思いついた新サービスを少しでも早く対応した会社が強くなるわけです。とにかく実現までのスピードが求められます。経営陣から求められていることの中で一番重要視されています。システム構築に必要な工数を積み上げた期間ではなく、サービス開始時期から逆算して考えるように求められています。

 ヤマト運輸には、このような組織的なイノベーションマネジメントの体制ができているからころ、いろいろな新サービスが次々と生み出されているのだと思います。

[追記]
 2011年10月20日に放送されたテレビ東京「カンブリア宮殿」物流イノベーション!進化し続ける『ヤマトのDNA』で、ヤマト運輸の組織的なイノベーション創造(ムカデ経営)について詳しく解説されました。

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March 07, 2009

「戦略的な情報システムの事例集」を更新

 本日、戦略的な情報システムの事例集を約半年ぶりに更新しました。33事例追加して、580事例になりました。追加した事例は、日付を赤色にしています。今回は、特に卸・小売・精密機器・食品といった分野で事例を追加しました。

 eビジネス/eコマースの動向と技術のほうも現在更新作業中です。今月末までには一通り更新を完了する予定です。

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March 05, 2009

医薬品のネット販売規制に賛成の理由

 医薬品のネット販売規制に反対する方は多いです。確かに、規制されるというのは抵抗があります。何でネットでは買えないのか、という理由にはうなづけます。しかし、私はいくつかの点で、医薬品のネット販売には怖さを感じていて、すんなり認めるのには反対です。今のところ、規制には賛成です。

 まず、昨日開催された一般用医薬品通信販売継続を求めるフォーラムで出された業界ルール案は、かなり安全性に考慮しているように感じますが、「業界全体の自主ルール」では十分ではないと思います。ネット上での医薬品販売が盛んになると、価格競争になるでしょう。消費者の多くは、比較サイト等を見て、一番安く売っているネットショップを探して買うようになるでしょう。そうすると、ネットショップ側はできるだけコストを削減したくなり、消費者への安全性の配慮がおろそかになる危険性があります。楽天・Yahoo・ケンコーコムががんばっても、すべてのネットショップをコントロールしきれないですよね。医薬品では危険な薬がいろいろありますので心配です。例えば、胃薬のガスターはかなり強い薬です。私は、胃潰瘍になった際に服用しましたが、長期にわたって服用し続けないほうがいい薬だと処方の際に病院で聞きました。「ガスター 副作用」でネット検索すると、いろいろな問題があることが分かります。対面販売ですと、買いに来た人の様子を見て、薬剤師や登録販売者がいろいろとアドバイスできます。医薬品の販売員は、「どうしたら、その人の痛みや不具合を軽くできるかを、その人の身になって考えること」が望ましいでしょう。そういうことはネットでは無理です。ちょっと胃の調子が悪いだけの人にはガスターは勧めないでしょう。胃がとても苦しそうならば勧めるかもしれませんが。
 また、ネットの「影」や「闇」の部分のことを考えると、想定しないような事故や事件につながりそうな不安も感じます(私は心配症なもので)。

 医薬品のネット販売規制に賛成するもう1つの理由は、長期的にはリアルのビジネスに影響するためです。もしも、医薬品のネット販売が盛んになった場合、リアル店舗に影響するでしょう。近くの薬局/ドラッグストアがなくなったり、医薬品について相談できる人がいなくなることにも、つながりかねないのです。急に体調が悪くなった場合、まずは近くのドラッグストア等の店舗で薬を買うでしょう。多くの人がネットで医薬品を買うようになると、店舗のビジネスにも響くでしょうから、店舗が少なくなり、急病の場合に問題です。ネット販売では、届くのは翌日か翌々日になってしまいますので。
 関連して雇用の問題もあります。私のゼミOBでドラッグストア業界に就職した者もいますし、ドラッグストアチェーンの人事担当者の方とお話したこともありますが、ドラッグストア業界では医薬品の知識を持った店員を増やす努力をしています。登録販売者の制度ができたことで、ドラッグストアチェーンの中には全店員に登録販売者試験の勉強をさせ、より正確に医薬品の説明ができるように努めようとしているところもあります(そうでないところもあるかもしれませんが)。そのような資格制度により医薬品の知識をある程度持った店員が増えるのは歓迎すべきだと思います。しかし、ネット販売が許されると、そのような教育投資や店員増に躊躇するドラッグストアが出てくるかもしれません。他方、ネットは雇用が少ないです。クラウド化が進むとさらに雇用は少なくなるでしょう。ネット販売によって生み出される雇用の多くは、大倉庫の中を一日中ピッキングして回るような仕事です。そのような仕事よりも、登録販売者の勉強をする店員の仕事のほうが本人にとっても幸せではないでしょうか。また、利用者にとっても、医薬品に関してある程度の知識を持っている人が減るようになっては問題でしょう。

 一番の案は、先月書きましたように「ネットとリアルの連携」でしょう。ですので、ネット側だけで運動しているのはよくないと思います。ネット企業には、署名活動だけでなく、いろいろと頭を絞ってもらいたいです。ネットでは、政治的な方法よりも、イノベーションにより共に満足できるやり方を見つけるほうが適切ですので。

 いくつかの例外措置があってもいいかもしれません。例えば、薬局/ドラッグストアがない町村では、ネット購入を可能にするといった策です。しかし、例外措置程度にして、原則は医薬品のネット販売は規制したほうがいいと感じます。

 顔写真付きで、楽天のページ(医薬品のネット販売規制に反対する著名人)に載っている方々には、上記のようなことまでしっかりと考えた上でネット側に付いていただきたいと感じています。

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March 01, 2009

[書評] 宣伝費をネット広報にまわせ 戦略的マーケティングのすすめ

 宣伝費をネット広報にまわせ 戦略的マーケティングのすすめという本を近くの図書館で見つけたので、借りて昨日読みました。昨年12月出た本です。

 時事通信の湯川鶴章氏が中心になって時事通信出版局から出した本のようです。内容をまとめるのは手間なので、それぞれの章で大事と思った点のみあげます。

はじめに 広報が企業の中核に
 ネット時代での広報部門の課題を提示しています。

第1章 ネットPR概論(江戸川大学の濱田逸郎教授著)
 電凸という新たなリスク (確かに、広報から見るとリスクですね)。
 近未来型PRでは、「強い意志」「ファクト作り」「クチコミを意識したユニークな表現」が重要に。

第2章 最先端ネットPRの実践(ニューズ・ツー・ユーの神原弥奈子著)
 検索結果ブランディングでは、SEO・SEMによる自社サイトの上位表示以外にも、正しい情報の自社関連の情報が検索結果に出てくるのが望ましい。
 パーマリンクによって、コンテンツは資産になる。

第3章 広報に利用できる最新テクノロジー(プラスアルファコンサルティングの鈴村賢治著)
 製品の評価だけでなく、企業の風評についてもブログのテキストマイニングを利用できる。

第4章 未来へのロードマップ(ネットイヤーグループの石黒不二代著)
 サイト自体が統合的な顧客接点へ。
 今では、APIを公開することでブランド力の向上やユーザー増加につながるという認識がネット企業の間で広まっている。

第5章 究極の未来から現在へ(湯川鶴章著)
 ソーシャルメディアの専門家になるという道も? 
 インターネットを使った三河屋さん(さざえさんに出てくる八百屋)的サービス。(私は昨年9月、MarkeZine Day 2008の湯川さんの講演でこの話を聴きました。)

 こんな感じで、企業の広報部門向けの内容ですので、広報部門の方は読んだほうがいいと感じました。本のタイトルにあるように、ネット広報の予算取りのための企画書を書くために役立ちそうです。また、広報の仕事に関心のある学生にもお勧めです。

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