赤福・御福餅などは、たねやのウェザーマーケティング等を参考にすべき
赤福・御福餅など、生菓子の偽装の問題が相次いでいます。business-iの記事では、国を挙げ根絶の覚悟で対応すべきを主張しています。
しかし、単に違法行為をしないように行政が指導するだけでは不十分でしょう。売れ残りを減らすために、情報システムをどのように活用できるか、ということまで指導しないと、このような事件がまた起こってくると思います。
例えば、生菓子製造・販売会社では、滋賀県の和菓子の老舗たねやのシステムが有名です。ウェザーマーケティングなど、需要予測をがんばっています。日経情報ストラテジー2003年1月に「利益重視に転換し廃棄ロスを半減」という記事があります。また、日経BP「記者の眼」の大企業に負けるな! 中堅・中小企業のための「攻め」の在庫管理術に、次のような解説があります。
たねやは店舗の在庫を削減するため,需要予測の精度向上に力を入れた。和菓子も晴天になって気温が高いと,のど越しの良い商品が売れる。しかし雨が降れば客足は店舗から遠のいてしまう。ところがデパートやターミナル駅にある店舗は,雨が降っても人通りは変わらず影響が少ない,など立地条件と天候で様々な傾向があることがわかった。そこでたねやは,「くもりのち雨=90」など,過去の経験を基に独自の補正係数を店舗別に算出して需要予測を毎日再計算し,店舗在庫を毎日見直している。
その他、平成18年度「IT経営百選」には、次のような事例も出ています。
・モンテール --- 当日受注、当日生産、当日出荷のJIT生産・販売体制。
・三州製菓 --- 多品種少量生産のシステムを構築。安心安全のためのトレーサビリティ・システムを構築。
赤福・御福餅など製造日の偽装をしてきた企業は、このようなIT事例を参考にしてもらいたいものです。
ところで、昨日、戦略的な情報システムの事例集のページを更新しました。なかなか抜本的に整理する時間を取れません。とりあえず最新の事例、数十件の追加をしました。
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