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April 07, 2007

動画投稿サイトのもう一つの著作権問題

 動画投稿サイトへ、個人がプライベートで録画したテレビ画像が投稿されるとか、無断でCDの音楽がBGMに使われる、といった著作権問題が話題になっていますが、もう一つ音楽自体の著作権の問題があります。

 大部分のロック/ポピュラー音楽や、一部のクラシック音楽では、著作者の死後50年に達していないので、著作権が保有されています。しかし、YouTubeなどには、個人がそのような既存の音楽を演奏して市販のビデオカメラで撮影した画像が多く投稿されています。クラシック音楽でも、Samuel Barbar、Shostakovich、Sibeliusなど、まだ著作権が残っている作曲家の曲を個人(アマ演奏家)が演奏した画像を多く見つけることができます。

 AmebaVisionでは、著作権の考え方のページの中で次のような注意事項を載せています。「動画のアップロードに際しては、音楽著作物も考える必要があります。音楽の利用はその作詞者と作曲者の両者の同意を得たものでなければ使用することができません。」
 しかし、著作権が譲渡されている場合があるので、「作詞者と作曲者の両者の同意」というよりも、「著作権者の同意」のほうがいいでしょうし、JASRACが著作権を預かっている音楽ならばJASRACに申し込めばいい、というような具体的な書き方のほうがいいでしょう。なお、替え歌の場合には、著作者人格権に関わりますので、作詞者の同意が必要です。

 JASRACのサイトのインタラクティブ配信での音楽利用の契約方法では、商用と非商用で扱いが変わってきます。ここで、動画投稿サイトに投稿されたアマによる音楽演奏の動画の扱いが問題になります。投稿した個人にとっては非商用ですが、動画サイトは商用です。ですので、商用か非商用かの扱いがはっきりしません。現実的には、非商用であれば、商用よりも厳しく取り締まられることはないでしょう。しかし、前回のエントリで述べたAmebaVisionのように、レベニューシェアの仕組みによって投稿者に広告費が還元されるようになれば、投稿した個人にとっても商用になり、JASRACなどを通したインタラクティブ配信の登録が強く求められるでしょう。

 なお、JASRACのFAQにあったのですが、海外サイトで見つけた日本のアーティストの音声データにリンクを張って自分のホームページで聞けるようにするのはダメ、というのがJASRACの見解です。ですので、YouTube等のコンテンツを自分のHPやブログ内に張るのは注意すべきです。

 ところで、一昨日の夜、クラシック(室内楽)のコンサートを横浜まで聴きにいったので、聞きにいったクラシックコンサートの記録に追加しました。

[追記] (2007/9)
 7月に正式オープンしたYahoo!ビデオキャストでは、このエントリで指摘した音楽著作権の問題をクリアしようとしています。JASRACと歩み寄る動画投稿サイトという日経パソコンの記事に、その辺りが詳しく解説されています。

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