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March 10, 2007

ディズニーのサービスイノベーション

 サービスで定評のある企業に関する本として、NECフィールディング加賀屋の本に続き、今週は、ディズニーが教える お客様を感動させる最高の方法という本を読みました。ディズニー・インスティチュートが、ディズニーにおけるサービス提供の方法(主に、クオリティ・サービス・サイクルの手法)を解説した本です。

 ディズニーでは、サービスを提供するプロセスを重視したり、ゲストロジー(お客様を知り、理解する技術と科学)という考え方を用いたりしているなど、クオリティ・サービス・サイクルを科学的に検討する継続的な努力をしていることで、サービスの質の高さを維持していることが分かります。

 ちょうど今週、大阪と東京でディズニー・インスティチュート・セミナー in Japanが開かれました。この本のようなことを詳しく教えるセミナーだったようです。

 ディズニー・インスティチュート AND セミナーでブログ検索すると、上記のセミナーを受講された方々の感想が出てきます。

 この本のポイントをまとめておきます。

1章 サービスこそディズニーのすべて

マジックを生むクオリティ・サービス・サイクル --- オフステージでの共通プロセス P.13

ゲストロジー = お客様を知り、理解する技術と科学 P.19

クオリティ・サービス・サイクル  P.19-25
  4つの要素(サービステーマ、サービス基準、サービスの伝達、サービスの統合)
 サービステーマ --- 従業員全員が共有することにより、サービスを伝達する原動力となる分かりやすい意志表明。
 サービス基準 ----- サービステーマ実現のための行動指針となり、クオリティ・サービス計画の手段となる。ディズニーでは、重要な順に、安全・ゲストへの配慮・ショー・効率。
 サービスの伝達 --- 従業員(キャスト)、セット、プロセス。
 サービスの統合 --- 完全な業務システムを作り上げるために、サービスの各要素を組み合わせる。その結果、質の高い顧客経験を提供。

2章 ゲストを知ることがマジックの始まり

ゲストロジー = 市場顧客調査  P.33
 ゲストがどのような人々か、何を期待してディズニーのテーマパークにやってくるかを知るためのもの。
 ・テーマパークの入口や主要な場所で対面調査。
 ・情報収集所(リスニングポスト)で、ゲストの質問に答えたり、問題を解決したり、情報を集める。
 ・コメントカード(ゲストの意見や様子を記入し報告するもの。キャスト全員の仕事の一部)
 ・施設の利用状況の研究(交通やホテルなど)
 ・ゲストからの手紙や電子メール、フォーカスグループ。

ゲストロジーを4つの方位に展開(ゲストロジー・コンパス)--- お客様のニーズ、ウォンツ、ステレオタイプ、エモーション  P.39

ゲストロジーによって集まった情報は、クオリティ・サービス・サイクルのすべての要素をつくり、改良するために活用しなければならない。 P.36

ディズニーのサービステーマ
「わたしたちは、最上のエンターテインメントを提供することにより、すべての年代の人々のためにすべての場所で幸せを創造する」 P.43

3章 キャストが起こすディズニー・マジック

4章 感動を体感してもらう空間づくり

5章 ディズニー・マジックは入口から

プロセスを、継続的に改良をつづけていく努力(プラスする)。 P.139

プロセスを通じてサービスを伝えるには、発火点を制御することが重要。P.143

発火報告は、サービスのマジックを実現するために、解決すべき問題点。

よくある発火報告
・時間がかかりすぎる
・だれもきちんと答えてくれない
・私の場合は人と違う
・とにかく困った

待ち時間を最小にする方法 P.145
・商品とサービスの工程を最適化する
・ゲストの流れを最適化する
・列に並ぶという経験を最適化する

1999年にファストパスを導入。P.149 

アイズ&イヤーズ(目と耳) P.154
 ディズニーワールドについて、キャストひとりひとりが知っておかなければならない情報を伝達する社内誌。
 毎週、6万部が刷られ、パークで働く全キャストに配布される。
 ポケットサイズの早見表やイントラネットの利用も。

6章 魔法のサービスを実現させる

統合マトリックス --- クオリティ・サービスを分析し、向上させる手助けとなる。 P.181
 横列に、キャスト・セット・プロセス。縦列に、サービス基準。
 マトリックスのそれぞれのマス目は、サービスの瞬間。

すばらしいサービスには、3つの特徴  P.191
 ハイタッチ(人間的感触)、ハイショー(ショー的要素)、ハイテク(先端技術)

ストーリーボードの活用  P.193-196
 サービスのソリューションを策定し、実現のための計画を立てるために有効なテクニック。
 統合マトリックスから生まれたサービス・ソリューションの開発を視覚化し、整理するのにも有効。

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