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December 03, 2006

イノベーション25に意見を送りました

 先月14日のエントリで示しました「元祖権」のアイデアを、本日、イノベーション25の意見募集のページから送信いたしました。次のようにまとめました。

 大学で教鞭を取っている者ですが、サービスイノベーション(流通も含む)について、本格的な取組みを取ることを提言いたします。日本では、サービス/流通の分野でのイノベーションは、欧米よりも大きく後れをとっているためです。ただし、長期的な視野でみると、医薬・工学・ITのような理系の技術革新とは、異なる促進方法を考える必要があるでしょう。
 そこで、新たな知的財産権の導入を提唱いたします。 これは、単に重点分野にお金をつぎ込むよりも、イノベーションが自然と促進されるための制度による効果がずっと大きいと思われるためです。今日、サービス/流通のイノベーションを促進する制度として、特許では保護できる範囲が狭く不十分です。これは、ビジネスモデル特許の審査で「発明ではない」(「自然法則を利用」する要件を満たさない)として拒絶される例が多いことから分かります。特許制度では、技術の面が伴わない仕組みやビジネスモデルは、いかに革新的であっても権利化できないのです。
 そのため、サービス/流通の仕組みやビジネスモデルでは、「自然法則を利用」しなくても権利化できる制度が望まれます。ただし、サービス/流通では「独占」は望ましくないため、特許のように独占するのではなく営業的な優位をもたらす制度を考えるべきです。なお、知的財産戦略本部は長期的視点で考えていないため、知的財産権の見直しまで行おうとはしていないようです。
 具体的には、「元祖権」(仮称)を提案します。この権利は、特許と同じように新規性や進歩性(容易に思いつかない)が審査されますが、「自然法則を利用」という要件は緩和します。元祖権を取得できた場合には、「自分が元祖」と正式に主張できるだけでなく、他社が真似して同じサービスを実施する場合には、元祖権を持つ会社が「元祖」であることとその問合せ先を、真似した会社のカタログやWebページ上に表示することを義務付ける制度です。独占やライセンス料はありませんが、他社が真似した場合に、元祖権を持つ企業が必ず営業的な効果を得られるようにする制度である。また、商標登録していれば、第三者に対しても、商標表示の際に元祖の表示も義務付けます。

 詳細は、小生のブログに載せております。
  http://hatakama.cocolog-nifty.com/strategicit/2006/11/post_5f13.html」

 今後、詳細を詰めて、来年度の日本知財学会の学術研究発表会(6月頃開催)あたりで、具体的な提案を行いたいと考えます。

 これから今年の授業期間が終わる18日までは、忙しい状況が続きそうです。残りの授業の準備だけでなく、ゼミ生4年の卒論の指導、ゼミ生3年の就活の相談、1-2月に行う集中講義の準備などです。そのため、18日位まではブログの更新ができそうにありません。失礼します。

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