バネバー・ブッシュのMemex
インプレスのWBB Forumというサイトで、インターネット・サイエンスの歴史人物館という企画が先月から始まっています。このような企画は、大学で教えている者にとってはありがたいです。若い人には、流行のこと(Web 2.0 等)だけでなく、時にはネットの歴史をひもといてもらいたいです。
その企画の第1回は、バネバー・ブッシュでした。私が選ぶとしても、バネバー・ブッシュを一番に考えるでしょう。一般にはあまり知られていませんが、World Wide Web のルーツを調べてゆくと、バネバー・ブッシュの発明したMemexにたどりつくのです。
Memexの考え方とそれがハイパーテキストに与えた影響については、From Memex to Hypertext: Vannevar Bush and the Mind's Machineという本に詳しいです。ブッシュがMemexについて書いた "As We May Think" や他の論文が含まれます。また、"As We May Think" をもじった論文が書かれているなど、ブッシュの影響力の大きさがうかがえます。
"As We May Think" は、日本語訳もされています。電網新世紀(パーソナルメディア,2000年)という本のP.52-63「われわれが思考するように」(ただし、抜粋) があります。図書館で探してみてはいかがでしょうか? また、この電網新世紀という本には、MITのT.Maloneの「電子市場と電子ヒエラルキー」も収録されています。この論文も影響力の大きかった論文です。なお、電網新世紀という本と私の書いたeビジネスの本とは、カバーの感じがよく似ているので、私の本棚では並べて置いています。

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Comments
幡鎌さま、
WBB Forumの発行人を務めている井芹といいます。
私どのも「インターネット・サイエンスの歴史人物館」企画にご賛同くださり、ありがとうございます。この企画は、幡鎌さまも指摘されている通り、若い方たちに、流行技術だけではなくその技術の源流も知ってほしいという願いで始めたものです。
今後もできるかぎり続けていく予定ですので、ご支援いただければ幸いです。
Posted by: Iseri | December 13, 2006 12:34 PM