« July 2006 | Main | October 2006 »

August 28, 2006

藤沢市の情報化について

 本学は茅ヶ崎市にありますが、藤沢市にも近く、藤沢市側(湘南台近辺など)に下宿している学生も多く、藤沢市とはいろいろと関係が深いです。

 神奈川新聞(カナロコ)のサイトに、昨日付けの記事として、藤沢市が市民参加型の防災システム実験を始めることが載っていました。防災システムにGISシステムを導入している自治体は多いですが、市民参加というのはあまり聞きません。災害時にWebサイトで迅速に情報を提供できる仕組みが重要ですので、住民参加というのは効果的でしょう。

 藤沢市は、e都市ランキング2006において全国で2位になっているなど、情報化についての評価は高いです。例えば、今年から税金のクレジットカード納付を開始(全国初)し、軽自動車税について実証的にクレジットカード納付ができるようにしています。

 藤沢市は市民電子会議室で特に有名てあり、eデモクラシーへの挑戦―藤沢市市民電子会議室の歩み(金子 郁容 著)という本にもなっています。

 なお、他に近辺で自治体の情報化で有名なものとしては、横須賀市の電子入札システム、小田原市の防災情報システム(他の自治体と相互バックアップ体制)などがあります。私の情報化戦略(2年生向け)の授業では、行政/自治体の情報システムを講義する際には、身近な例として、藤沢市や横須賀市などのシステムを紹介しています。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 25, 2006

CGM (Consumer Generated Media) のページを追加

 本日、eビジネス/eコマースの動向と技術の中に、CGM (Consumer Generated Media)のページを追加しました。

 現在校正中で9月終わり頃に出版になる予定の書籍eビジネスの教科書に合わせて、「eビジネス/eコマースの動向と技術」の構成/内容を大幅にリニューアルする予定ですが、まずCGM(クチコミサイト、SNS、ブログ等)について大体まとまったので、公開しました。

 調べていて、CGMの動きはとても急であることが分かりました。新しいサービスが毎日のように発表されています。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 24, 2006

旅行関連のクチコミサイト

 今日は、旅行関連のクチコミサイトについて最近の状況をまとめてみます。クチコミ掲示板だけでなく、CGM(Consumer Generated Media)として、ブログを伴うものも増えています。

 国内では、カカクコムの子会社のフォートラベルがユーザー数を拡大させているようでする。会員登録するとサイト内に自分のブログ(旅行記)を無料で作成可能。日経BPの記事「旅行サイトもウェブ2.0の波」には、リーチ率は1.88%(2006年1月時点)と、同カテゴリーにおけるランキングで第1位となった、とあります。国内に比べて海外のクチコミはまだ少ないです。なお、フォートラベルの売上の内訳は、45%がバナー広告などの広告収入、45% が情報をのせた予約サイトから受け取る紹介手数料とのこと [日経産業新聞2005.12.14]。

 他の動向としては、楽天トラベルが、今年2月から、観光地での体験談を自由に書き込めるサービス旅コミを始めています。

 サイバーエージェントとHISは、6月に旅ブロというサイトを開設。サイバーエージェントのブログサービスamebaの一部として、利用者は旅行記のブログを無料で開設できるもの。HISのスタッフによる情報も豊富です。

 じゃらんnetは、旅行体験記を公開できるおでかけガイドを開設。投稿のランキングや、クチコミ評価の高いホテルを掲載したりしています。Internet Watchの記事あり。

 ナムコトラベルというクチコミサイトもありますが、日本旅行とコンテンツ連携しました。日本旅行は自分で一からクチコミサイトを始めるのでなく、提携によってクチコミ情報をサイトに載せる手を取りました。

 これらを見てみると、やはりフォートラベルが一歩先を行っている感じです。他のサイトは、情報を豊富にすることでの人寄せ策や、投稿をしてもらうための策が必要です。今、差をつけられると、クチコミの蓄積の量で追いつけなくなるかもしれません。

 海外では、旅行のクチコミサイトとして、tripadvisor.comのサイトの情報が豊富です。主に英語ですが、他に5つの言語のサイトも設けていて、ドイツ語やフランス語などでの評価情報も出ています。海外のホテルの評価情報を知りたい場合には、お勧めです。私は、ハンガリーの片田舎のホテルを選ぶのに役立ちました。

 今月、Wikipedia創設者が、WorldWikiという、Wikiで世界の旅行ガイドを構築しようというプロジェクトを始めたようです。Internet Watchの記事あり。まだ情報量は少ないですが、期待したいです。

 旅行サイトの利用状況ですが、gooリサーチ結果 (No.126)「長期休暇での旅行」に関する調査結果の中の最後の図の「図11-2 よく使う旅行サイト(年代別)」を見ると、年代別でのポジショニングが分かります。楽天トラベルは30・40歳代、Yahoo!トラベルは20歳代以下と50歳代以上、じゃらんnetは20・30歳代、JTBは60歳代以上、に強いのが見て取れます。60歳代以上は、他の旅行代理店サイトの割合も高いので、旅行代理店へのロイヤルティが保持され、ネット専業の旅行サイトへはスイッチしにくいということでしょう。

| | Comments (0) | TrackBack (3)

August 18, 2006

百貨店のネットへの取組み状況

 最近の百貨店のネットへの取組み状況についてまとめてみました。百貨店業界では、ネット単独でなく、店舗も活用した、いわば「クリック&モルタル」の取組みが目立ちます。

 マルイは、今年、新会社マルイヴォイを設立して、マルイ「ヴォイ」というサイトでネット販売に本格的に取り組み始めました。衣料・服飾雑貨の主要な全商品をインターネットを通じて販売するとのこと。つまり、一つの店舗をそのままネット上に構築。店舗のない地方の顧客を開拓したり、来店する時間が少なくなった既存の顧客層をつなぎ留めるためにネットを使おうというもの。日経の記事あり。

 大丸は 7/31、化粧品を“試して”買える、新タイプのWeb通信販売サイトmarucollet(マルコレ)を発表しました。働く30代女性に向けたサイトで、12月4日オープン予定。従来のWEB通販と異なり、(1)「WEBサイト」(2)「百貨店」(3)「サテライトショップ」(4)「コールセンター」の4つが連動しながら運営するのが特徴とのこと。重点対象顧客は東京駅周辺にお勤めの20~30代OL(約12万人)。「購入前に試したい」という通販利用顧客の声を反映し、大手町に大丸直営のサテライトショップを設けて、全ての商品を試せるようにするとのこと。

 松坂屋は、出産内祝いサイト赤ちゃんが生まれたらを始めました。「ビデオおひろめーる」で、贈り物を受け取った相手が赤ちゃんの動画を見られるサービスを提供。出産内祝いに関するブログも設けています。
 このサービスは、内祝いだけの利用だけでなく、「ママとBabyのお役立ちグッズ集」等のネット通販にもつなげたいという意図が見えます。mitamuraさんのブログで知りました。

 三越は、2004年の日本橋本店の新館オープンの際に、おしゃべりやインターネットを楽しめるコミュニティ形成の場として、新館7階に三越コミュニティサロン(MCS)を設けました。そのリアル店舗でのサロンと同時に、インターネット上のバーチャルなサロンとして、ブログを利用した三越コミュニティサロン(MCSサイト)もスタート。この狙いについては、NTTデータの事例解説があります。また、今年は、ブログとRFIDを利用した感動百貨店レポーターの実験を行っています。

 阪急百貨店のネット販売として、繊研新聞(2006/07/25)に阪急百貨店ネット・通信販売推進室室長へのインタビュー記事があります。化粧品のネット販売や、ショップ販売員によるブログの販売促進効果を検証したりしているようです。方針としては、「当社のネット販売は、リアル店舗で扱っているものを対象に、梅田本店の資産を最大限に生かす店頭連動型を追求」してゆくとのこと。

 日本百貨店協会は、2003年から携帯電話版「百貨店ワールド」を運営していますが、そのPC版サイトを今秋からテスト運用し、来春、本格運用を開始する予定とのこと。繊研新聞(2006/08/01)より。

 デパートのWebサイトから、ギフト(お中元・お歳暮など)を贈ることも一般的になってきました。独特のサービスをしているところとしては、三越物流のショッピングモールしののめ合衆国で、2001年から「いろ色バスケット」という、違う販売主の商品を詰め合わせて送料負担を軽減するサービスが提供されています。

ゼミ生(3年生)各位
 上記の情報を参考にして、文教百貨店(神奈川県ローカルの架空の百貨店、さいかやと同程度の規模と想定)のネット展開について、考えてみてください。26日のゼミ合宿では、2チームに分かれて提案をまとめ発表してもらいます。

| | Comments (0) | TrackBack (1)

August 17, 2006

「戦略的な情報システムの事例集」を更新

 本日、戦略的な情報システムの事例集のページを、約5カ月ぶりに更新しました。春学期の授業期間中は、全く余裕がなくて更新できませんでした。雑誌では、日経情報ストラテジーやCIO誌の事例を中心に、日経コンピュータ2006/5/29号のセブンイレブン特集や、日経ビジネス2006/5/22号のしまむらの特集などを加えました。ネットに出ている事例では、日経BPのサイトのものや、主なベンダーのサイトから興味深い事例を選んで加えました。最近の事例は、発行日付を赤色にしているので、新しいものだけ知りたい方は発行日付が赤い事例のみを見てください。

 約40ほど事例を追加したため、合計で400を超えてしまいました。整理しようと思っていましたが、できそうにありません。冬場に整理したいと思います。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 15, 2006

夏季インターンシップ

 8/10-16の間は、大学の夏休み期間です。研究室には入れますが、冷房が効かないので、自宅で仕事をしています。

 大学で、インターンシップの委員をしているため、この時期は、大学を通してインターンシップに行っている学生に夜電話して様子を尋ねたりしています。特に心配な学生については働いているところを見に行ったりしていますが、今年は特に心配するような学生はいないので、電話する程度です。インターシップの事前研修でマナー教育を受けていますので、それほど問題はないかと思っています。なお、インターンシップをはじめる前には、私の担当する企業や役所については、私が学生を連れて挨拶に行っています。

 他の大学の学生のインターンシップについても気になります。そのためブログを検索して調べていますが、学生のインターンシップ関連のエントリが多く見つかります。
Intern
 8月になって、インターンシップ関連のエントリが多くなったのが、Yahooブログ検索で分かります。「インターンシップ」で検索した結果の注目度のグラフを載せておきます。(8/8時点のもの)


 ブログで本音が分かるので、いろいろと読んでいますが、「インターンシップをして意味がなかった」といった感想はほとんど見当たりません。やはり、何らか為になったという意見がほとんどです。

 次のようなところでインターンシップをした/しているという学生のブログを見つけました。
  「厚生労働省」
  「豊中まつり(豊中市役所?)」
  「市役所」「県庁」
  「西日本新聞社」
  「沖○タイムス」
  「新聞社」
  「会計事務所」
  「法律事務所」
  「水族館」
  「八景島」
  「ある中堅商社」
  「スバル」
  「富士通」
  「某ガス化学会社」
  「青果物流通センター」

 リンクするのは控えますが、「インターンシップ」と上記の語のANDでブログ検索するとすぐに見つかります。他に、IT企業らしきところも多いです。

 インターンシップ受け入れ側の企業の方々のブログもいろいろありました。私の大学のインターンシップ生らしい学生2名を受け入れていただいたmikityさんのブログを見つけました。「ガキンチョ」2人を辛抱強く1週間相手していただき、本当にありがたい限りです。

 そろそろ「インターンシップ終了」というエントリも多くなりました。私の担当する学生でも既に4名が終了しました。しかし、まだ、8名がインターンシップの最中またはこれからです。やはり、インターンシップで何かをつかんでもらいたいですね。

| | Comments (3) | TrackBack (0)

August 04, 2006

崖っぷち!電子政府

 アイティセレクトという雑誌の9月号の特集の「崖っぷち!電子政府」は興味深いです。アイティセレクト編集長日記に、「強い危機感を持った多くの関係者に取材のご協力をいただき、渾身の力を込めてまとめ上げました」とあるように、電子政府の開発の実態に関しての根深い問題がよく分かる内容です。

 電子政府の開発に関して、2003年に定められた「業務・システム最適化計画」の中で、府省共通システムを開発することが決まった。その第一弾として、「人事・給与業務システム」が開発されているが、40億円かけて開発された試作版が惨憺たるものであった、ということがその特集でスクープされています。また、そうなる背景として、これまで各省庁とベンダーとの間の癒着関係があったことも指摘しています。

 電子政府・電子自治体のついての情報源としては、日経BPガバメントテクノロジー電子行政(ITpro Select)eGov(Computerworld)といった雑誌/サイトがありますが、電子政府の開発について、ほとんど問題提起はされてきませんでした。ですので、このアイティセレクトの特集は貴重だと思います。

 昨日、東京で電子社会・電子行政戦略会議が開かれました。それについては、日経の記事にもありました。その場では、ビジョンや方針が示されるだけで、このような問題点は出ていなかったようです。

 ただし、アイティセレクトの提言として、「LOHAS化」というのはいただけません。もっと、開発体制や国民の監視体制に関して鋭い提言をしてもらいたかったです。

 なお、米国政府もITインフラ統合によるコスト削減計画を発表しています。日本の府省共通システムの開発に参考になるかもしれません。

 ブログのデザインを変えたばかりでしたが、黄色は見づらかったので、青に変更しました。

[追記 (2006.8.5)]

 日本の電子政府の問題点を指摘されている方々の情報を追加します。

 国家公務員DASH氏は、ブログに(電子政府では)日本は世界最先端にあらずと書かれています。

 また、まだ私は読んでいませんが、e‐Japan戦略の敗北という本には、「IT戦略において日本は韓国より10年遅れている」という指摘がされているようです。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

August 01, 2006

IT業界の問題

 最近、雑誌にIT業界の問題に関する記事が多いので、ご紹介しておきます。

 週刊東洋経済2006年7月29日号の第3特集システムエンジニアが壊れるには、SE会社の3Kの実態や、実態は派遣である請負契約の多さ、「超大手元請け層」「1次・2次請け層」「永遠の下請け層」という業界構造などが示されています。「永遠の下請け層」というのは極端な表現だと思います。「下請け層」を抜け出すために切磋琢磨している企業もありますので。SE狂歌も過激ですが、当てはまる場合もあるでしょう。

 また、日経コンピュータ2006年7月10日号には、問われるIT業界の「品格」という特集記事があります。これまでにも増して、「モラル崩壊の危機」が迫っている状況が示されています。この件に関して日経コンピュータが行ったアンケートに対する自由意見を見てみると深刻さがうかがえます。

 もともと、IT業界の受注や進め方には抜本的な問題がありました。「IT産業の非常識」を語った日本ユニシス社長という記事にあるように、他の業界からきた経営者がIT業界の商慣習に違和感を感じるのも無理はありません。

 今泉さんは日本企業のユーザー部門はわがままと断定したいというご意見ですが、私は「わがまま」なことは結構なことだと思います。それが企業競争力につながれば、開発コストは回収できます。ただし、設計時に「わがまま」を要件定義としてしっかり拾いあげることができればいいのですが、それがなかなか難しいのです。IT知識と業務知識を兼ね備えた優秀なコンサルタントがプロジェクトにいればいいのですが。または、手間ですが最初にプロトタイプを作って、要件をしっかり聞き出して手戻りを防ぐのがいいでしょう。

 業界も変わりつつあります。10年前よりも、独自開発せずにパッケージを利用する企業が確実に増えています。例えば、銀行の基幹システムは、かつては各銀行で開発していましたが、最近はパッケージや共同開発が多くなりました。流通では、ガルフネットという格安のパッケージが売られていたりします。

 しかし、IT業界の構造的な問題はすぐには解決しそうにありませんので、私は、SEになろうという学生に対しては、得意分野を持ったSE会社(パッケージを持っている等)を勧めています。やはり下請け層の会社で働くのはきついですので。

 また、本日の日経産業新聞に働きやすい会社2006ランキングが載っていましたが、IT企業がかなり上位(IBM=4位、富士通=13位など)なのは不思議です。このランキングには、残業時間や過労死の有無も調査して反映するべきできしょう。

 ブログのデザインを夏らしいものに変更しました。

| | Comments (2) | TrackBack (1)

« July 2006 | Main | October 2006 »