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May 24, 2006

モバイルの広告と購買行動モデル

 CNETの22日のニュースに、日経広告研究所、日経メディアラボ、D2Cによるモバイル広告利用動向調査の結果が出ていました。モバイル広告では、検索連動型が全体の35.7%を占めていると報じていました。一般のネット広告では検索連動型広告は金額ベースで2割程度なので、モバイル広告での検索連動型の普及はすごいな、と感じたのですが、よく読むと少し違うようです。

 「グラフ:2005年度に出稿したモバイル広告の種類・タイプ(母数:28社)」は、金額ベースではなく、企業数のようです。ですので、「検索連動型が全体の35.7%を占め」という表現は正しくないです。企業数で35.7%(たぶん28社中10社)のようなので、「検索連動型を出稿している企業は全体の35.7%に達した」という表現のほうが正確です。ご存知のように検索連動型広告のクリック単価は一般には低い(入札で決定)ので、金額ベースでは2割もいかないと思います。

 なお、最近読んだ『ケータイ・マーケティング革命』(倉林敏著、平和出版、2005年)という本の中で、AIDOL(Attention -> Interest -> Desire -> Operation -> Login) モデルという携帯での購買行動モデルが提案されています。PCでのネット購買行動は、AISAS/AISCEASAIDEESというモデルが提案されていますが、携帯での購買行動モデルは違っていて、Desireを感じると思わず購入してしまうというのです。著者は「欲しい時が買いたい時」と表現しています。確かに、「携帯の先に親指姫市場」(2005.10.19 日経MJ) といわれるように、携帯画面で20歳前後の女性が親指を素早く動かしてガールズウォーカー等から商品を探して購入している行動からいって、PCでの購買行動とはかなり違っていると思います。

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May 21, 2006

夕方、かなり広範囲で虹が見られたようです

 今日(正確にいうと既に日付が変わってしまったので、昨日の5月20日)の夕方にきれいな虹を見ました。ブログ検索・分析サイトで調べてみると、かなり広範囲で虹が観測されたことが分かります。私は帰宅途中の神奈川県で見ましたが、東京都や埼玉県などでも見られたようです。

 アクセラナビでは、「注目キーワード」(過去 24 時間で特に増加したキーワード)に「半円」がありました。これは、「半円の虹」「半円の形をした虹」 「半円を描く大きな虹」というように虹の表現として出てきた語です。

 Ask.jpブログ検索では、「画像有り」のブログエントリのみを検索できますが、今日撮られたかなりの数の虹の写真がヒットします。ただし、ケータイでは虹はうまく写せません。望遠で絞りも考えて撮らないといけませんね。

 kizasiで「虹」を検索すると、午後5時から「虹」を含むエントリが増えだしたのが分かります。午後6時が一番多いです。虹を見た直後にその美しさの印象が残っているうちに夕食前にブログに書いた人でしょうか。「キレイ」「綺麗な」「きれいな」「感動」「凄い」「見事な」といった感想が書かれているのが分かります。

 というように、ブログ検索・分析サイトで調べると今日の出来事がその日のうちに分かります。このような使い方でブログを調べることもできるのです。

[追記](2006.6.3)
 5月20-21日に、ブログに「虹」の書き込みが多かったことを示す画面を残しておきます。Yahooブログ検索の画面のハードコピーです。5月20日と21日で、合わせて1000個位の書き込みがあったことが分かります。
Photo

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May 16, 2006

ブログやSNSを利用したクチコミマーケティング

 最近、ブログに宣伝を書くと報酬がもらえるサービスが出てきました。press@blog(エニグモ)ブログクリップなどです。個人的にはブログに宣伝を書くのは気が引けます。このようなサービスは、ブログを小遣い稼ぎの場にしてしまうため、社会的・教育的の視点からいうと悪影響を与えかねないサービスです。

 また、先月、はてなとグリーがクチコミプロモーション商品化で提携を発表しました。SNSとブログを連携して企業のバイラルマーケティングを支援するプロモーション商品を提供とのことでした。発表をよく見ると、 「□□の○○欲しい!」(□□はクライアント名、○○は商品名)とGREEの日記か はてなダイアリーに書いた利用者に抽選でプレゼントをあげる、というものでした。これは、千日回峰行之記ブログでも批判されていますが、まっとうなことではありません。日記に自分の興味がない商品の広告を入れるのは、読んでくれる人に失礼にあたるでしょう。

 アイ・エム・プレス2006年2月号 特集「ネット”口コミ”が熱い-ブログ・SNSマーケティング活用法」には、米国の教訓として次のように書かれています。
 ネット上の口コミはコントロール不能と理解すべし。
 “やらせ”により、仮に短期的にプロモーションを成功に導いたとしても、商品が期待を下回われば結局は顧客の不満足を買い、悪い口コミを流布させる結果になりかねない。

 このような教訓を踏まえたブログマーケティングが望まれます。本当にファンの人にその商品/サービスの良さを語ってもらうような仕組みが望まれます。そうしないと、AIDEESがうまく回らないでしょう。また、Forbesには、顧客参加型マーケティングでGMが痛い目に遭ったことが載っていました。このようにクチコミはコントロール不能と思ったほうがいいでしょう。

 5/11の日経産業新聞「SME ブログを使い楽曲を販促」の記事に出ていたSMEのオトフレームはブログマーケティングとして望ましいサービスだと思います。自分のブログに、簡単に好きな音楽のジャケット写真や視聴へのリンクを張ることができるというサービスです。だれでも他人に勧めたい曲はありますので、このようなサービスは報酬がなくても利用されると思います。

 また、ミント菓子「ピンキー」のキャラクター、ミクシィ上で販促!?というニュースにあるように、ピンキーモンキーをSNSの中にしのばせる方法はかわいいですね。このようなやり方もおもしろいです。

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May 10, 2006

西松屋チェーンの「緯度作戦」

 昨夜のテレビ東京のガイアの夜明けは、ファッションも鮮度が命~流行をすばやく追いかけろ~というテーマでした。その中で、スペインのアパレルブランドZARAや、10代~20代の若い女性向けのブランド 「ハニーズ」の話もおもしろかったですが、私が一番関心を持ったのは子供服の西松屋チェーンの話でした。

 西松屋チェーンが今年から本格的に始めた緯度作戦とは、夏物でいうと、沖縄では3月には半そでシャツが売れ始めるため、まず、沖縄で多くの種類の半そでシャツを売り出し、その売れ行きを見て、その年の夏物商品の流行を予測する。そして売れ筋になると予測する商品だけを中国の工場に大量に追加発注する。その商品が届くまでおよそ1ヵ月であるため、本州で半袖が売れ始めるゴールデンウィークには売れ筋になりそうな商品を大量に店頭に並べることが出来る、という作戦でした。

 西松屋チェーンについては、日経情報ストラテジー 2006年1月や日経MJなどの記事で、本部が全店の在庫を集中管理する方式を取ることがよく知られています。本部の在庫管理担当者が、仕入れた商品を各店舗へ割り振ったり、値下げ・店舗間移動・返品の指示を店舗に出したり、本部が棚割りまで指示するようです。そのような方式で店舗でのオペレーションを極限までローコストにしているわけです。

 そのようなローコストオペレーションに加えて、緯度の差を利用して本部でいちはやく分析して全国規模で売れ筋を売ろうとすることにより、ロープライスの子供服のビジネスにかなりの競争優位をもたらすでしょう。

[追記]
 日経MJ 2006.1.30 に記事がありました。2007年2月期には、売れ筋商品を早期に見極めることで、シーズン中の追加仕入れ比率を20%に引き上げ(5%→15%→20%)、販売機会ロスと在庫リスクを抑える方針。
 春物衣料なら、北緯30度前後の沖縄・鹿児島・高知の30-40店舗のPOSで売れ行きを確認。秋物衣料では北海道の約20店で売れ筋を見極める、とのこと。

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May 02, 2006

行政の補助金政策の問題

 昨夜のテレビ東京のカンブリア宮殿では、「赤字の町が倒産する~加速する地方格差~」というテーマで、地方自治体での苦しい財政状況をどうするかが、議論されていました。

 その中で、地方自治体の農業関係の方から、行政からの補助金政策が定常的に行なわれてきたため、「我々は補助金をもらうプロになってしまって、農業のプロでなくなってしまった」と言っておられました。このように、補助金が出続けると、それを頼った体質になってしまうという問題が生じます。

 このことは、IT業界にもある程度当てはまると思います。昨年、ある大手IT企業の人と話した時のことです。

 IT業界の人「○○については、どう思いますか?」
 「○○よりも△△のほうが重要なので、先に開発したほうがいいのではないですか?」
 IT業界の人「△△は、まだ補助金が出ないのです。来年あたり出そうなので、それからです。」
 「・・・・・」

 というように、IT業界でも補助金を当てにする体質になってしまっているように感じます。補助金をもらうのがうまい人が部長になったりして、企業組織の体質に根付いてしまうことで、今現在は何を研究開発すればいいかの判断が変になってしまうのです。政府がIT振興をするという考え方自体を見直したほうがいいと思います。

 他国では、韓国政府は、韓国企業がグローバル競争に勝ち抜くために補助金を活用しているようです。日本政府の補助金の使い方も国際競争を意識したほうがいいと思います。毎年続けるのでなく、不定期にメリハリをつけて補助金を出すようにしたほうがいいです。

 また、補助金政策でなく、プロパテント政策(特許を登録しやすくする)といった政策で、民間の研究開発投資の活性化を図る方法もあります。情報システムの特許(特に、ビジネス方法特許)は、現状は特許として登録することが難しいのです。特許で参入障壁を作れないのであれば、研究開発に積極的な投資はできないのです。

 ブログを検索したところ、日本のIT振興策はなぜ失敗するのか(雑種路線でいこう)で、IT振興策の問題が指摘されています。

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