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April 29, 2006

論文「eビジネスのイノベーションモデル」

 6月3~4日に中央大学で行なわれる経営情報学会・OA学会 合同全国研究大会の論文提出の締切りが昨日でしたので、昨日は夜までかかって論文を仕上げて提出しました。

 eビジネスのイノベーションモデルという論文です。今執筆中のeビジネスに関する本の章の1つに、イノベーションをテーマにした内容を入れたかったので、まず論文としてまとめてから、本の中に組み入れようという狙いです。

 いろいろと調べて分析してみましたが、イノベーションのモデル化でオリジナルなものは、うまくまとまりませんでした。発表までには、何らかのモデルにまとめたいと思っています。

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April 26, 2006

研究者の幸福とは?(人工知能学会のボードゲームで考える)

 人工知能学会の若手グループ研究人生を楽しむ会が「IT研究者のためのゲーム型キャリアデザイン学習教材(ボードゲーム)」を開発して公開することが、ITmediaのニュースや朝日新聞などで報道されました。人工知能学会20周年記念企画事業「AI若手研究者のためのキャリアデザイン能力育成事業:幸福な研究人生に至る道」で開発されたゲームです。

 研究人生を楽しむ会は、「研究者社会の活性化による創造的社会の実現」を狙った活動としていますが、私にはとてもそうは思えません。このようなボードゲームにより、打算的な研究者が増えて、逆に創造的ではなくなると思えます。ボードゲームに出てこないような新たな道を自ら切り開こうとする研究者のほうが、研究でも創造的になれるのではないでしょうか? 研究人生を、昇進ゲーム、研究者の棲み分け、論文稼ぎ/研究資金調達といった面を中心に考えるのはとても空しく感じます。

 研究者の幸福とは何でしょうか? 優れた研究・教育を行なった結果として昇進もしますし、業績が積み重なってゆきます。しかし、昇進を研究者の目標にすべきでないでしょう。あくまでも結果です。研究者は精進して精一杯研究や教育に尽して、社会貢献するべき、というのが正道ではないでしょうか? ですので、これから研究者を志す人には、このようなボードゲームはお勧めできません。教育上よくありません。

 学会の中で内輪で楽しむとか、仮に研究する人生のような内々の場で議論したり、匿名ブログでの話であればそれほど問題はないかと思います。しかし、おおっぴらにするのは止めてもらいたいです。Happy Academic Life 2006ゲーム大会を開催したり、国立情報学研究所が報道発表するのは、恥ずかしいことだと思います。

 ブログを検索してみると、このゲームをしてみたい、という人がかなり多くいます。やはり、「研究人生を楽しむ」ことは魅力に感じるのでしょう。賛成しておられる研究者の方もいます。素晴らしい! こういう遊び心を発揮出来るっていうのは、学会が元気な印なのではないかという御意見を述べられている方は、教育上のことも考えていただきたいです。業績至上主義を煽ることにならないだろうか?これはひどい!たちの悪い冗談か何かですかというご意見のように、この学会はおかしいのでは、と感じるほうが普通だと思います。

 もともと人工知能学会にはモラルに問題のある研究者が見られました。このようなゲームの開発があったことで、よりモラル劣化が進んでいることが分かりました。悲しむべき状況です。ということで、昨日、小職は人工知能学会を退会いたしました。つきあい上入会していて、ちょうど今年度の会費を支払おうと思っていたところだったのですが、すぐに退会手続きを取りました。このゲームが付録でつく学会誌5月号は受け取りたくないですので。

[追記]
 人工知能学会から、退会手続き完了の連絡を受けました。学会誌5月号の付録は受け取らずにすみました。
 やはり、「研究人生を楽しむ」という表現は許せないですね。「充実した研究人生を送る」ならば、好きではないですが、許せる範囲でしょう。また、「幸福な研究人生に至る道」は、「堅実に研究人生を歩む道」くらいの表現にしてほしかったです。「楽しむ」や「幸福」は、主観的な概念であり、人によって意味が違うことを認識してほしかったです。

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April 21, 2006

ビジネスゲーム(2)

 昨年7月にゼミでビジネスゲームを行なったことを書きましたが、今週のゼミ(3年生向け)でも電卓でできるビジネス・ゲームの中のビジネスゲームを行ないました。

 今回は、「ピストロ・マネジメント」と「製造業者と小売商」を行ないました。まず手始めに「ピストロ・マネジメント」は4グループに分かれて行いました。その後で、「製造業者と小売商」は個人戦で行ないました。14名の学生を、製造業者5名と小売商9名に分けました。今週は3年生にとってはまだ2回目のゼミであり、ゼミ生がまだ互いに話をしていなくて固い雰囲気であるため、ゼミ生間で話し合ってもらいたかったので、このようなゲームをしたのです。ちなみに、昨年度の2回目のゼミの時間ではディベートをしました。

 「製造業者と小売商」については、オフィス・DOMEXのビジネスゲームの研究のページでも、「交渉型だから集団でやるにはちょうど良い。」というコメントがあります。

 反省点としては、もう少しゲームの意味(製造業者は損益分岐点を意識すること、小売商はこれまでの販売実績からの仕入れ戦略と価格戦略を立てること)について、詳しく説明してからゲームを行なったほうがよかっと思いました。数分位は説明したのですが、ちゃんと資料を作って20分程度説明したほうがよかったでしょう。意味を理解して熱心に考えている学生と、あまり意味を理解せずに何となくゲームに参加している学生がいましたので。また、Excelシートをプロジェクタで表示しながらゲームを進めたのですが、表示が小さくて学生が見えづらかったようです。パソコン教室(各自がPCで途中結果を見ることが可)で行なったほうがよかったかもしれません。

 なお、「製造業者と小売商」では少し式を変えました。潜在的売上数量に、平均価格が関係するよう、68ページの2行目の式を次のように変更しました。ゼミの時間に使ったExcelシートをアップしておきます。
 潜在的売上数量 = (前期の売上数量÷3)+4000-価格+(平均価格-価格)/3

 このゲームの設定をもっと複雑にしてもいいかもしれません。例えば、「ピストロ・マネジメント」でカフェバーの販促手段としてどのバンドを入れるかを選択できるように、小売商がおまけ等の販促手段を選べるようにしてもいいでしょう。

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April 15, 2006

AIDEESモデル(ブログを使ったマーケティングのための購買行動モデル)

 昨日(4/14)の日経MJの1面に、マーケティングの教科書に出てくる従来の購買行動モデルAIDMAに代わり、AIDEESモデルというものがネットでのブログを活用したマーケティングに用いられているという話が載っていました。ブログでは、マーケティング戦略ビューロー@P-styleブログすずしげさんのブログ虎ノ門ではたらく社長のblogなどに、この話題が取り上げられていましたので、参考にさせていただきました。

 AIDEESモデルでは、A(Attention:注目)・I(Interest:関心)・D(Desire:欲求)まではAIDMAと同じですが、以降は、次のようにモデル化しています。
   Experience = 「購入・体験」
   Enthusiasm = 「顧客の心酔」
   Share = 「推奨」
 AIDEESでは、「心酔」が消費者からの口コミ情報を発信する「推奨」となり、次の「注目」に結びつき拡大する循環性を持つ、と日経MJは解説しています。

 既に、Niftyの企業向けマーケティングサービスBuzzPulseでは、このモデルを採用したサービスを提供しているようです。

 このAIDEESモデルは、経験マーケティング経験経済の考え方と、バズマーケティングの手法を、ブログ活用に適用する場合には有効と思われます。

 しかし、一般の合理的消費者モデルには、AIDEESモデルは適用できないでしょう。消費者が心酔するような商品・サービスは限られています。ですので、以前紹介したAISAS/AISCEASモデルのほうが汎用的に利用できるでしょう。

 なお、AIDEESを回すことを意図して、ブログにヤラセで「顧客の心酔」を書かせるようなことをすると、消費者からの反発で、最悪、ブログ炎上なんてことにもなりえるでしょう。やはり、ハーレー・ダビッドソンのようにユーザコミュニティをじっくりと育てていって、自然とブログに「顧客の心酔」が出てくるようにしないといけないでしょう。

 先週から春学期の授業が始まって忙しくなりました。また、論文や本の締め切りも迫っているので、しばらくはブログの更新が少なくなりそうです。

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April 09, 2006

ネット(ブログ)は新聞/テレビを殺すのか

 先月から今月にかけて、ネットと従来メディア(新聞/テレビなど)の関係などの問題が大きく取り上げられましたので、どんな点が議論になっているかをまとめてみました。

 まず、新聞に関しては、

100年守った新聞のビジネスモデルが壊れ始めた(日経BPのインタビュー記事)
 これは、ネットは新聞を殺すのか 変貌するマスメディアを書かれた湯川鶴章氏と、新聞がなくなる日を書かれた歌川令三氏へのインタビュー記事。
 この中では、まず「新聞社と販売店の関係図」などを示し、新聞ビジネスを詳しく説明した上で、新聞のビジネスモデルが壊れ始めている現状を解説しています。新聞部数が飽和状態に達している点、若い人は新聞を読まなくなっている点、“カニバリ”(共食い)を心配して電子に移行できない点、などを指摘しています。
 湯川鶴章氏は、最近、ブログ・ジャーナリズム―300万人のメディアという本も出されていますし、ネットは新聞を殺すのかblogというブログも書かれています。

Newsweek2006-3-15号 特集「ブログは新聞を殺すのか」
 紙のニュースが燃え尽きる?紙の新聞とウェブの新聞とは相互補完的な関係?市民メディアの夜明けが来る?ニュースの流れを読者から読者へと水平に変わる?など、いろいろな見方がされています。おもしろかったのは、ノースウェスト・ポストという無料のコミュニティー紙で、ウェブ版と紙版があり共に無料。ウェブ版の記事の9割は住民からの投稿で、それを紙版に転載する。運営のための費用としている広告は、ウェブ版には載せずに、紙版にのみ載せている。その方法で事業を黒字化させた。

ネット(ブログ)は新聞を殺すのか
 北海道新聞の高田昌幸氏のブログより。約1年前のエントリですが。

 テレビに関しては、

NHKの放送記念日特集 放送は通信とどう融合できるのか~アメリカにみるデジタル時代の葛藤~
 カトリーナ災害でブログの情報は被災者の役にたったが、ブログに変な噂も広まった。ジャーナリストが確認して、噂を断ち切ることができたなど。テレビ局側の論理も感じましたが、ブログとジャーナリズムとの補完的な関係を感じられました。

Newsweek2006-3-22号 特集「ネットはテレビを殺すのか」
 まだ読んでいません。

テレビ×Web2.0 = テレビ2.0 それは未来予想図
 第4回 テレビとネットの近未来カンファレンス

「ネットとテレビの視聴体験を融合しよう」メタキャスト井上CEO
 テレビブログというコミュニティサイトの狙いについて解説。

日経ビジネス オンライン:ネット狂騒時代、テレビ局の憂鬱
 第1回 アクセルとブレーキを同時に踏むテレビ局。4/9時点では、2-5回はまだ出ていません。

ワンセグはテレビを変えるか
 日経の記事の特集。

ワンセグ開始
 神奈川新聞の社説。

 新聞もテレビも、ブログの広がりにより、近いうちに大きな転換点を迎えそうです。以前紹介したガーラ湯沢遭難記のように、何らかの事件に巻き込まれたり居合わせた人が、このような記事/体験談をブログに載せ始めています。このような市民記者と新聞/テレビがどう関わってゆくかがポイントになりそうです。また、ブログ全体を分析することで、どのような事に人々の興味が向いているかが分かりますので、そのようなブログ全体との関わり方も重要でしょう。

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April 06, 2006

多様性推進本部(新聞の「会社人事・機構改革」欄より)

 3/30のエントリで、新聞の「会社人事・機構改革」欄に載っているいろいろな組織名のことを書きましたが、松下電器産業に4/1付けで新設された「多様性推進本部」は、とても意味深い組織と思われます。4月4日の日経産業新聞の記事によると、この多様性推進本部は「性別や国籍、年齢などを問わず、多様な人材が活躍する企業風土の実現を目指す」組織とのことです。これまでは、女性躍進本部という部署がありましたが、女性だけでなく広く多様な人材が活躍できることを目指しているようです。検索してみたところ、松下は既に、CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)の取り組みの一つとして、多様性の実現をあげています。

 なお、この「多様性」という単語は、欧米で「ダイバーシティ」と言われる用語を和訳したものです。部署名に「ダイバーシティ」をつけている企業は既にありました。日産自動車の「ダイバーシティ デベロップメント オフィス」東京電力の「ダイバーシティ推進室」です。他に、多様性(ダイバーシティ)に取り組んでいる企業としては、旧東京三菱銀行P&G等があります。ですので、CSRの観点から、「多様性推進本部」のような組織名がこれから増えるかもしれません。

 解説資料としては、大和総研のレポート高橋俊介慶応大学教授による解説などをネットで読むことができます。

 ブログを検索してみたところ、最近、多様性(ダイバーシティ)のことに言及したブログとして、MANAGEMENT FRONTIERブログSophie FreyjaさんのブログVegefulさんのブログなどを見つけました。ブログでも結構話題になっています。

 大学教員としては、このような「多様性(ダイバーシティ)」を推進する組織を持っていたり活動している企業のほうを、女子学生や留学生には勧めたいと感じます。

[言い訳]
 最初書いた時点で、「多様性推進本部」のことを「多様性本部」と誤って記載しました。これは、4月4日の日経産業新聞の記事のタイトルでそのような間違いがあったため、私も間違えてしまったものです。失礼しました。

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April 04, 2006

ゼミ生と、国会議事堂・国会図書館・Happilyへ

 本日、ゼミ生(4年生)とともに、国会議事堂(参議院)・国会図書館・官庁街・Happily(虎ノ門)に行ってきました。ゼミ生には、卒論を書くために、一度は国会図書館に行って調べ物をしてもらいたいと思っていますが、私の勤める大学は都心から離れているので、行くように言っても学生はなかなか行きません。そのため、まずは連れ出したのです。また、留学生もいるので、ついでに国会議事堂の見学もしました。就活などで来れない学生もいましたが、半分以上は参加してくれたので、連れ出した甲斐がありました。

 国会図書館は、数年前から非接触ICカードを利用しているので、そのようなシステムを体験させたかったという狙いもありました。事前に国会図書館に問い合わせたところでは、多くの学生を連れて国会図書館を案内して回ると、うるさいと苦情が出るとのことだったので、2グループに分けて学生を案内しました。今日は、本や雑誌を端末で検索/申込みして、受け取るしかたを覚えてもらうのが目的でしたので、午後1:30位には国会図書館を離れました。一般に秋から冬の頃の国会図書館は学生で混んでいますが、今日は学生は少なかったです。また、国会図書館の周りは、まだ桜の花がかなり残っていました。

 国会議事堂・国会図書館の後は、特許庁(4・8月以外ならば見学できたので残念)・JTビルのあたりを通って、12月に開店したAM/PMの女性向けコンビニHAPPILYに寄りました(HAPPILYについては、日本食糧新聞社Fabexの新店情報に解説があります)。店の前にはピンクの花の植え込みがあったり、普通のコンビニとかなり違う品揃えに学生は驚いていました。こういう流通の先進的な試みを知ることも大事ですので。なお、私一人だけでは入りにくそうでしたが、女子学生と一緒だったので入りやすかったです。
Diet
Diet_lib
Happily

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April 02, 2006

Enterprise Watch「Web 2.0的キーマンに聞く」

 インプレスのEnterprise Watchのサイトに、昨年12月からWeb 2.0的キーマンに聞くという連載のインタビュー記事が週2回出ています。Web 2.0的なサービスを立ち上げたネットベンチャーを中心に、20社に対してのインタビューが既に載っています。インタビュアーは、Web 2.0 Bookの著者の小川浩さんです。

 この連載を読むと、Web 2.0的なサービスを使って新しいサービスを始めた背景がよく分かります。Web 2.0に関心のある方は、読んでみることをお勧めします。取り上げられているサービスは、実験的なサービスもあり、すべてが成功するとは思えません。しかし、どんな狙いで始めているか(つまり、Web 2.0でどんなチャンスを見出しているか)を知ることは、とても勉強になります。

 私はEnterprise Watchはあまり見ないので、気づくのが遅れました。InternetWatchのほうが見ている人は多いと思いますが、あえてEnterprise Watch(企業システムの開発者向け)のページに連載を載せていたのは、何か意図があるのか気になるところです。

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April 01, 2006

エイプリルフールを楽しんでいますか?

[修正] (2006/4/2)
 エイプリルフール気分を引きずるといけないので、内容を消去しました。
 トラックバックしていただいたので、エントリ自体は残しておきます。
 失礼しました。

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