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February 20, 2006

アマゾンe託販売サービスはロングテール対応の動き

 先週金曜(2月17日)の日経MJに、アマゾンe託販売サービスのことが載っていました。今春から、出版社などを対象に、直接仕入れによる委託販売の受け付けを始めるようです。現在も書籍は委託販売の形をとっていました。新サービスでは、取次を介さず、出版社から直接アマゾンの倉庫に商品を預かり、売れればアマゾンが一定額を手数料として受け取り、所定期間内に売れなければ返品する仕組みです。この仕組みは、12月のエントリで書いたような書籍流通の変革の動きと見ることができます。

 アマゾンe託販売サービスでは、まず専門書など回転率の低い商品を積極的に受け入れ、品ぞろえを拡充するとのこと。興味深かったのは、アマゾンは、これまでは在庫回転率の高さ(米アマゾンでは年16回転)を追求していたのが、あえて回転率を低くしても、自社倉庫内の品揃えを重視し、24時間以内に配送できる商品を増やすことで、販売機会損失を減らそうとしていることです。これは、ロングテール現象に対応した動きと見ることができるでしょう。

 出版社から見ても、アマゾンは需要予測に力を入れているため、返品率は5%以下という低さ(日経MJ 2005/10/12)であるため、アマゾンとの直接取引に応じるところが少なくないと思われます。なお、出版社関係者による版元日誌というブログを見ますと、返品激増問題が言われています。また、これまで、取次経由のほうが返品しやすいなど、出版社とリアル書店との直接取引での問題もいろいろあるようです。ネット書店との間でもいろいろと問題が出るかもしれませんが。

 他のネット書店のニュースでは、3月1日付けで、オンライン書店のbk1が、親会社のTRC本体に吸収されるというニュースもありました。bk1はブログ機能等いろいろとユニークなサービスをしてきましたが、アマゾンになかなか追いつけなかったので、苦しくなったのでしょう。

 なお、これまで私がニッチな専門書を購入する際は、ネット書店が保有する在庫や紀伊国屋の店頭在庫をチェックしてなかった場合、早く入手したい場合は、ヤマト運輸のブックサービスを使っていました。このサービスは、ヤマト運輸が出版社を回って本を集荷して届けてくれるので、通常のネット書店よりも早く入手できるはずなのです。アマゾンとしては、このような機会ロスを防ぎたかったのでしょう。

 また、アマゾンe託販売サービスでは、書籍やCDだけでなく、スポーツ用品など取り扱う全ての商品ジャンルで直取引の委託販売を始めるようです。そのため、流通全体の改革につながるのかもしれません。

[追記](2006.6.13)
 アマゾンが正式にe託販売サービスを発表しました。CNETの記事があります。

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