クレジットカード会社でのCRMに使われるメディア
一昨日(11月29日)の日経産業新聞に「カード明細書、顧客別に変身」というタイトルで、クレジットカード会社のCRM(顧客情報管理)の取り組みについて書かれていました。月1回顧客に送付されるカードの利用明細書に、顧客一人ひとりに合わせた内容を載せることで、利用明細書をマーケティングツールとして活用する各社の動向が書かれていました。
セゾンカードがだいぶ前からこのようなことをしていることは、雑誌(日経情報ストラテジー2001年11月等)で私は知っていました。それが、上記の新聞記事によると、現在では、UFJニコス・三井住友カード・JCB・OMCも、カード明細書上に顧客に合わせた内容を載せるようになったとのことです。
なぜ各社がそろってカード明細書でCRMをしているのだろうか、と疑問に感じました。その疑問は、この新聞記事の次のような説明で合点がゆきました。
「利用明細書が企業から送られてくる他の封書と決定的に違うのは、ゴミ箱直行がないこと」(カード会社幹部)
だれでも、カード明細書はチェックするものです。特に最近は、カード情報が盗まれて、不正に請求される事件がよくあります。多くの利用者は、カード明細書は詳しくチェックしているはずです。ということは、カード明細書の内容は、他の郵便物に載せた場合よりも閲覧される可能性がずっと多いわけで、CRMのメディアとして有望ということです。
私の講義している情報化戦略の授業でCRMのことを話す際、これまでは、セゾンカードのカード明細書を持ってきて説明していましたが、上記のように他のカード会社の明細書で説明してもいいことになりました。どれが一番いいかを選ばないといけなくなりました。
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