ソフトウエア特許がソフトウエア分野のイノベーションを阻害している?
先週、経済産業省より、「ソフトウエアの法的保護とイノベーションの促進に関する研究会」の中間報告として、ソフトウエア特許がソフトウエア分野のイノベーションを阻害している、といった内容の報告がありました。報告書(PDF)は、こちらへ。日経BPの記事あり。
一目見て、かなり極端な意見であると感じました。ソフトウェア特許に慎重な立場の日本IT特許組合でさえ、コメントの中で、「ごく一部のソフトウェア特許は、イノベーションを減退させやすい」と置き換えるべきであろう、と指摘しています。
ソフトウェアのイノベーション促進のために、特許に代わり、著作権による保護や、オープンソースという手段がある、と報告書にあります。しかし、著作権による保護については、同じような機能のソフトウェアを新規に開発されれば保護にはなりません。また、オープンソースによるイノベーションはまだまだ一部です。ですので、企業の研究開発によるイノベーションを促進するためには、ソフトウェア分野でも特許が一番重要だと思います。
ただし、オープンソースのOSを使っている会社が、特許でOSの利用を差し止められては大いに困るのは確かです。このような場合の対応策を行政で考えてもらえることは結構なことだと思います。
経済産業省ではコメントを受け付けていますので、もう少し考えてから、コメントしたいと考えています。
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