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August 08, 2005

ICタグの活用事例(2)

 最近見つけたICタグ利用の事例をご紹介します。以前にも、三越の婦人靴売り場などの事例をご紹介しましたが、現場でさまざまな利用がされ始めているのを感じます。
 まず、流通では、上海婦人用品商店B館という中国の百貨店の事例がNECのサイトにありました。ICタグを活用したCRMシステムであり、優良顧客にICタグ付き携帯ストラップを渡しておいて、来店時にKIOSK端末やリーダにかざしてもらうことで、どのような顧客が来店したのかを店員が知ることができ、その顧客に勧める商品を用意して待つなどの接客を可能にしたとのこと。
 三越では、超優良顧客は外商の店員が店内を案内して商品を勧めているようですが、そのようなことがICタグで可能になるということでしょう。
 次に、ハートウェルという福祉用具のレンタル業者の事例では、車いすや在宅ケアベッドなどのレンタル用具を構成する部品にICタグやバーコードを貼り付けて部品単位で管理しているとのこと。メンテナンスの工程では、分解して消毒、洗浄、修理する各作業の前にICタグを読み込み、作業の履歴を書き込むとのこと。修理の工程では故障箇所や修理内容などの情報も書き込む。メンテナンスを完了し再び組み立てる工程では、正しく組み立てられているかをチェック。このような仕組みにより、レンタル用具の品質を確保して、安心して使ってもらえるようにする狙い。また、用具を積み込むカゴ車にもICタグを貼り付け、出荷・積込検品・入荷検品を自動化。
 レンタルでは、レンタルユニフォームのクリーニングを行なうモビメントという会社でも、ICタグを活用していましたが、再利用を行なう場合の品質の確保のためにICタグの利用は進むと思います。
 物流では、日本郵船神戸コンテナターミナルでフィールド実験しているとのこと。コンテナターミナルのゲートに、電子タグの専用リーダーを配置し、電子タグを装着したコンテナを載せたトレーラーが、ゲートを通るたびに、目標とするコンテナの電子タグだけを自動的に読み取れるかどうかを検証した。また、コンテナを持ち上げる巨大なトランスファークレーンにもリーダーを配置して、読み取り実験を行ったのである。既に、日本貨物鉄道ではICタグとGPSで荷物の動きを管理しています。日本郵船も、刺激されて、このような実験を行なっているのでしょう。
 ジレットの事例は、ウォルマートのRFIDパイロット・プロジェクトに参加している8業者の1社としての取り組みで、パッケージングの段階でタグを貼付することにより、労働コストを削減し、人手による間違いを少なくしようとするものです。
 東京電力では、原発内で使う工具にICタグを付けて、管理区域にだれがいつ何を持ち込んだかが分かるようにして、置き忘れを防止しようとしています(日経コンピュータ2005.3.21号)。
 名古屋銀行では、ICタグを利用して、25万件の債権書類のリアルタイム管理を目指すとのこと。
 笠間市立図書館の事例は、図書館のCD/DVD管理にICタグを利用したもの。CDやDVDに無線ICタグを直接張り付けて書籍と一緒に管理するというもの。
 大林組の建物完工配管検査システムの事例は、ICタグを取り付けたプラスチック製のボールやてぬぐいなどを試験体とし、配水管などの配管に水と一緒に流すことで、配管の不良接続や傾きなどをチェックするというもの。

 まだ試用段階も多いですが、今後、いろいろな場でICタグの利用が広がりそうです。そして、利用が広がることでICタグの単価が下がりますので、より活用が進むでしょう。
 先週、春学期の成績を付け終わりましたので、やっと時間ができました。220人分のレポートを読むのがたいへんでしたが、何とか期限に間に合いました。しかし、夏休み中に進めたい調査や研究があるので、あまり休めそうにないです。

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Comments

NECパーソナルプロダクツでは、少量多品種のPCを製造しているのですが、1台ごとに作成される作業指示書を紙からカード型のICタグに移行して生産効率を10%アップさせたということです。
詳細は、9月初めに発売予定のオーム社刊『新電気別冊』に書きました。

このほか、同誌では、5月号で休刊になったオーム社『COMPUTER & NETWORK LAN』に、ほぼ連載していた「ユビキタス最前線レポート」の再取材も行っています。

9月に入ったら、ぜひ一度、ご覧ください。

あからさまな宣伝ですね。(^_^;)

Posted by: かねたん | August 10, 2005 at 10:37 PM

UKでは、自動車のナンバープレートにICタグを付けようとしているということです。

http://hotwired.goo.ne.jp/news/culture/story/20050811205.html

Posted by: かねたん | August 11, 2005 at 10:15 PM

かねたんさん。情報ありがとうございます。
90メートル以上もデータを無線で飛ばすことができるものもあるとは、知りませんでした。
また、雑誌記事は9月になったら読みたいと思います。作業指示書にICタグを使うというのは、おもしろそうですね。

Posted by: hatakama | August 13, 2005 at 03:13 PM

電源を内蔵しているアクティブ型ICタグの場合、通信距離のコントロールは容易です。

日本で使われている、315MHz帯などの微弱電波を使用するタイプでも10mは確実に届きます。
あとは、電波に関する法律と電源供給の問題で、自動車の場合なら電源の心配はありませんから、法律(電波の割り当て)だけでしょう。

ちなみに、日本では、愛・地球博のグローバルハウスの入場者管理、慶應義塾大学藤沢湘南キャンパス(SFC)の備品管理や教材、病院の患者管理システムなどにアクティブ型タグが使われています。

Posted by: かねたん | August 14, 2005 at 06:22 AM

本日(9/14)から3日間の予定で、東京ビッグサイトで、自動認識総合展が開催されています。

昨年までは、RFIDタグそのものやリーダー/ライターなどのRFIDを構成する製品が多かったのですが、今年は、システムでの出展が多くなり、いよいよ普及が始まるという印象を受けました。

Posted by: かねたん | September 14, 2005 at 07:41 PM

かねたんさん。ありがとうございます。
共連れ防止システムなど、かなり現実的なシステムが出展されているのですね。
参考になります。

Posted by: hatakama | September 18, 2005 at 02:06 PM

ご訪問ありがとうございます。

残りを急いで片付けます。

製品としては、かなり現実的なものになってきていますが、流通関係などでは、誰がコストを負担するのかという、根本的な課題の解決がまだのようです。

Posted by: かねたん | September 21, 2005 at 10:33 AM

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