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February 28, 2005

ブログのビジネスでの利用

 私がブログを始めた理由の1つは、ビジネスでのブログの可能性を体感してみるためでした。ビジネスでのブログの利用目的は、次の3種類に分けられるでしょう。
  1)ネットショッピングの店舗側でユーザからの情報を集めるため。
  2)ユーザがアフィリエートで小銭を稼ぐため。
  3)企業内のナレッジマネジメントでの利用。
 まず、ネットショッピングの店舗側での利用ですが、既に、ムラウチビーケーワンのストアブログでは、商品情報へのトラックバックを受け付けています。まだ、トラックバックは少ないようですが、月刊ネット販売2005年1月号の記事によると、ビーケーワンでは既に2万件の書評をトラックバックで受け付けたとのことです。私としても、是非伝えたい書評はブログに書いてトラックバックしたいです。エキサイトでも、ショッピングエキサイトで11月にブログを始めました。他に、対面販売を補完するツールとしても利用が始まっています。住友林業や日産の事例が、WriteOn-Noteというブログの「ビジネスブログ事例」に載っています。
 次に、ユーザがアフィリエートで小銭を稼ぐためにブログを使う件ですが、アフィリエート仲介会社のファンコミュニケーションズがブログ作成者向けに、A8wappenというツールを出しています。また、ブログのほうが、Googleに引っかかりやすいなど、SEM/SEOの点でブログが注目されています。この辺りは、個人的にあまり関心はありません。
 3つ目の企業内のナレッジマネジメントでの利用については、日経情報ストラテジー2005年4月号のP.189-193に記事があります。はてなダイアリーエンジン 導入事例のページに企業内利用の事例があります。やはり、ブログは暗黙知を伝えたり研修で利用するのに、適したツールといえるでしょう。特に、はてなは、知識交換のためのいろいろな機能を持っていますので、今後、機能がより充実すれば、広く企業へ導入されることが期待されます。

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February 27, 2005

週刊ダイヤモンド2005/2/19号

 私は、普段、このような雑誌は図書館で読むだけですが、私にとって大事なことがいくつも書かれていたので、この号は買いました。以下が感想です。

1.  「役に立つ大学」という特集
 全体的に興味深い内容でした。特に、P.36にのっている、企業が採用時に学生に重視する点の一覧(コミュニケーション能力や論理構成力など)が役立ちます。現在、来年度のゼミ活動の予定を考えていますが、勉強以外に何を伸ばしてあげるべきかの計画を立てるのに参考になります。また、私としては、これらの能力が、入社後に企業のコンピテンシーとどう結びつくかも知りたいところです。

2. 売上げ貢献度ランキング P.59
 ウェブサイトは売上げにどのくらい貢献しているかの指標を求めてランキングしたもの。しかし、自社サイト利用率と自社サイト関与率を掛けているのは少し疑問です。マーケティングでいうAIDMAのうち、どの段階でどの位貢献しているかで評価すべきだと感じました。この2つの数値は異なる購入段階の指標だと思います。その2つを掛けて、どんな意味があるのかが不明です。

3.技術開発情報がタダで海外流出 P.98-100
 この問題も重要です。重要な技術については、あえて特許出願せずにブラックボックス化しようとする企業も増えているようです。この記事にもありますが、公証制度が必要になるでしょう。時間認証の技術も発達してきたので、技術の公証制度にも使えるでしょう。

4. e-コリア 韓流IT社会の凄み P.110-117
 韓国が進んでいるとは聞いていましたが、ここまで引き離されているとは知りませんでした。他に、シンガポールも進んでいます。日本の行政は、危機感を持つべきでしょう。ECOMのサイトでは、電子商取引の数値で「目標達成」を謳っていたりしますが、海外の動向を見て、目標自体を引き上げないといけないでしょう。

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February 25, 2005

松下電器 vs ジャストシステム 特許問題

 私は、大学教員になる前には一般企業でソフトウェアに関する仕事をしており、その中で数年ほどはソフトウェアの特許に関する仕事をしていましたので、最近報道された松下電器 vs ジャストシステム の特許事件には、関心は高いです。特に、私はオンラインヘルプの特許(「ヘルプ画面表示方法およびヘルプ画面表示装置」特許第3488525号)を以前発明しているため、気にかかる事件です。

 まず、松下が特許侵害で訴えているオンラインヘルプの特許(特許第2803236号)は、俗に "context-sensitive help" と呼ばれる機能のことです。松下電産がその分野で強い技術を多く持っている、というわけではないでしょうが、侵害しているかが分かりやすいので、訴えたのでしょう。ソフトウェアの特許では、内部の仕組みを権利化することが多いですが、それでは外から見て侵害しているかが分かりにくいです。ところが、この特許は、アイコンやヘルプを表示する方法を権利化しているので、訴えやすいと言えるでしょう。

 なぜ、ジャストシステムがターゲットになったのか、全く分かりませんでしたが、
ジャストシステムの会見の記事を読んでみて、これでは狙われてもしかたない、と感じました。まず、「当社が負ければ、世界中に問題がおよぶ」とジャストシステムが言っていますが、松下はPCを販売していますので、マイクロソフト側は、特許で訴えられないような契約を結んでいるはずです。独禁法で、欧米で大きな問題になり、日本でもニュースになっています。そのことを知らないのは非常識です。また、「パソコン用ソフトに、ワープロ専用機の特許が適用されるのは認められない」という主張も耳を疑います。ソフトウェア特許の事情をよく分かっていないと思います。

 一番いいのは特許自体をつぶす(無効にする)ことですが、それをせずに、特許侵害していないことだけを訴えているだけでは、弱い特許部門だと思われるでしょう。このような弱い特許部門は、狙われてしまっても仕方ないと思います。ジャストシステムさんがんばって、と言いたくなります。

 また、松下は文書検索の特許を多く持っているため、ジャストシステムはターゲットとして魅力的だったのでは、とも感じました。松下は、パナサーチという文書検索ソフトを開発しているため、ジャストシステムよりも文書検索の特許を多く持っています。「文書検索」というキーワードや、「G06F 17/30」という特許IPC分類で、両社の特許を検索してみると分かります。文書検索は、内部の仕組みを特許化することが多いので、今回の特許のように簡単には訴えることはできないでしょうが、一度ジャストシステムをたたいておけば、いくらかは特許料を取れるのではないか、という算段かもしれません。あくまでも推測ですが...

 他のブログを検索してみましたところ、
「差し止めになったとしたら暗黒時代の幕開け」という御意見の方
や、「松下のやり方は、PC業界や消費者に悪影響を与える」という御意見の方や、「妥当な判決で、松下の作戦勝ち」という御意見の方など多種多様です。いろいろと考えさせられる事件ですが、ライブドアとフジTVとの間のいざこざよりもこちらのほうが高度な議論ができると思います。

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February 23, 2005

分かりやすい情報化事例(ヤクルト)

 今日は、分かりやすい情報化事例をあげたいと思います。

 マイクロソフトのサイトに去年9月に掲載された青森ヤクルト販売の事例は、情報化の効果がよく分かります。ヤクルトレディに売上内容を出先でPDA(携帯情報端末)に入力させることで、ヤクルトレディが会社に戻った後の手間をなくすとともに、経営面でも、PDAで入力された情報はすぐにシステムに取り込まれGIS(地理情報システム)で分析できるようになるため、営業活動に役立つ、といった内容です。
 ストリーミング映像も作られていて、とてもいい出来だと思います。雪の降る青森で分厚い長靴をはいて自転車で顧客回りをするヤクルトレディにとって、この情報システムは意味深い、といった印象を与えてくれます。それまでの手書きで売上内容を書き込んでいたのと比べると、情報化の効果はとても大きいことが分かります。少々マイクロソフトの宣伝は入りますが、情報システムの事例としては、お勧めです。私の授業(経営情報システム論)でも、学生に紹介しました。今頃見ると、津軽弁がとてもいいです。

 なお、他のニュースによると、ヤクルトでは、このようなPDAを全国のヤクルト販売会社に導入する計画のようです。

 このような情報化の事例を、時々ご紹介したいと思います。

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February 18, 2005

今日から始めます

 私は、大学で「情報化戦略」や「eビジネス」といった科目を担当しています。そのような分野に関して、たえず情報を入手しておりますので、日々感じたことをブログで公開したいと思います。
 私が作っているWebページとしては、戦略的な情報システムの事例集eビジネス・eコマースの動向と技術といったページがあります。これらのページでは、情報の分類を的確に行い、必要な人が参照しやすくすることを心がけています。あえて量は多めにしています。自分が参照するためにも利用しているのです。

 企業の情報システム利用の戦略的な意味については、日経BP社の、日経情報ストラテジーが詳しいです。他にも、いろいろな雑誌や新聞・テレビなどで報道されることがよくあります。一般のメディア以外に、私はビジネス方法特許(ビジネスモデル特許ともいう)も調査しています。企業での情報システムの活用の仕方を、特許出願しているところも少なくないのです。そのような特許の資料を読むことで、最新の情報システム利用の方法を知ることができます。特許というと技術的な面のみが評価されると思われがちですが、PostPetやツタヤのオンラインクーポンが既に特許化されているなど、身近なところに特許があります。

 これから、情報システムの事例や、書籍・記事へのコメント、ビジネス方法特許の解説などを、このブログに書いてゆくようにしたいと思っています。私の研究室(文教大学情報学部経営情報学科 幡鎌研究室)についても、少し触れることがあるかもしれません。どうぞ、よろしく。

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